低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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高校1・2・3年生
思いやりをもって 怪盗ピエナ
現代は昔のように、一致団結できる価値観がない。個人のことを考えていることが多い。この間、高校の文化祭・体育祭があった。こういう行事ではクラスの団結力が必要不可欠である。けれど、わたしのクラスは団結力が全くない。女子は少ないこともあって、結構団結しているが、男子が〝面倒だ〟と言ってわざわざ残ってなにかをしようともしない。体育祭のときは、女子が出ているというのに陰で鉄棒で遊んでいた。そのときはさすがに、女子みんなで怒った。(笑)わたしの中学はどんな行事にも精力的で、リレーでは陸上部からバトンの渡し方、受け取り方を一から教えてもらって、休み時間よく練習したものだ。特にクラスみんなで走る全員リレーは、とても盛り上がって、バトンパスが順位を決めるほど接戦だったので、みんな必死に練習していた。そのようにとても団結力があった中学にいたこともあって、この団結力のなさに本当にショックを受けた。(笑)
第一の原因として、戦後「欧米を倒せ」という大きな目標を掲げて日本は政治、経済、文化を発展させてきた。しかし、この目標を大幅達成した今の日本では、一致団結して欧米を追い越すという団結力がなくなってきている。日本は新たに大きな目標を掲げることもなく、中途半端に今を過ごしている。わたしが去年担任を持ってもらった先生がよくこんなことを言っていた。「行きたい大学が早く決まった人は受験に強い。」この間その先生に行きたい大学は決まったか聞かれたのだが、
「まだです。」
と答えたら、
「だめじゃないですか!!早く決めて目標をもちなさい。」
と言われた。また、わたしの学校の先生はよく
「受験は団体制だ!!」
とみんなに言っている。このようにやはり、高い目標を持って友達と刺激しあいながら勉強していくと、成績があがりやすいみたいだ。
第二の理由として、個人主義の思想が定着しだした。まず自分のことを考えてから、その次に他人のこと…という人が多くなった。そのため、バスでは満員なのにも関わらず、二人乗りの席にかばんを置いたり、電車で携帯電話で通話したり、夜大声で騒いだり……という人が多くなっているのもこのせいである。
確かにまず自分のことを大切にしなくては、他人のことを思いやることはできない。しかし、〝人という字は人が二人いて成り立つ〟という名言があるように、やはり団結してから生きていくことが最善である。
講評 mako
全体の流れも実例もわかりやすくすっきりしていてよかったです。
現代は、大きな共通の目標がなく、個人主義が主流になってきているから団結しにくいのね。でも、自然環境やエネルギー、戦争や貧困の問題は、ますます世界的、地球規模にまで大きくなってきていることを考えれば、持つべき共通の認識や目標は、むしろ山積みと言えるかもしれません。身近な実例は、いつもよくできているので、最後の結びでは、大きな視野で希望の未来を語るようにするといいね。
★団体戦
★第二の原因
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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