創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   効力感   すいーとぽてと

 自然な生活の中で、子供はきわめて多くの望ましい特性を発達させていく。実は子供の生活の中には効力感を伸ばすのにかっこうの題材が絶えず転がっているのである。親が注意すべきことといえば、何よりもまず賞罰によって子供の行動をコントロールしすぎないということであろう。親の関わり方は、子供が次にやるべきことを指示したり、責めたり叱ったりといった形ではない。それよりむしろ、子供の活動や自己向上が促進されるように環境条件を整えてやるとともに、子供の内部にある知識や価値基準を明瞭化し、それが子供の行動を導くものになるのを助けるという形で行われるべきだろう。私達は子育てにおいて、小さい頃から効力感を持たせるような育て方をすべきだ。
 そのための方法として第一に、できたことをどんどん褒めていくことだ。私が中学三年生の頃の数学の先生は、提出物ごとに生徒の頑張りを見つけ、毎回必ず褒めていた。褒められると、次も頑張ろうと思うようになる。そしてまた、頑張った分だけ褒めてもらうことができる。だから、その先生の授業のときは、ほかの授業の態度からは想像できない程、皆一生懸命になった。彼女は決して賞罰によって生徒の心をひきつけたのではなく、分からないところはもう一度丁寧に教え、励まし、できるようになったら褒める、ということで生徒の数学に対しての自信を深めた。賞罰を与えるだけでは、やる気は起こるかもしれないが、自信をつけることは難しいと思う。人は褒められることで、さらにやる気を出し、自信がついてくるものなのだろう。
 そのための方法として第二に、社会全体としても、減点主義を改めることだ。明治維新の頃の日本は、今までの減点主義という考えを取り払った時代だった。そのため、若い人々が積極的に欧米の文化を取り入れるなど、様々なことに挑戦するようになった。例えば福沢諭吉は、西洋の文化を本にして紹介したり、英語塾を開いたりして、積極的に西洋文化を人々に広げようとした。結果、それらは成功し、日本の文明を発達させる大きな要素となり得た。今の日本は、どちらかというと減点社会に近いと思う。それぞれがもっと積極的になれるような社会を目指し、考え方を変えていくべきだと思う。
 確かに、自分の欠点を見つけ、それを直していくことも大切だ。しかし、効力感とは欠点を無視して良いところを褒めることによって得られるものではなく、はじめは出来ないことに挑戦させ、それができるようになったときの自信から得られるものである。だから、私達は今後、もっと効力感を持たせるような育て方をしていくべきだ。

   講評   kira


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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