創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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未来にある幸福 みかん
日本は、世界的に見れば豊かな国である。しかし、道行く人を見ていると、生き生きと満ち足りた表情をしている人はほとんどおらず、無表情でただ今が過ぎ去るのに身をまかせている人が目に付く。日本は確かに豊かな国だが、人々はそのものにあふれた社会になれてしまい、『今』のことしか見ていられないような閉塞的な社会を作り出してしまった。今ばかりを見つめるのではなく、未来に幸せを追い求めていくべきである。
そのための方法としては、第一に、どんなことにおいても現状に満足せず、さらに上を見ていくことだ。私の友達に、バレエのとても上手な子がいる。コンクールで賞をとったこともあるほどで、体型も技術もすばらしい。しかし本人は自分のことをまだまだだと思っているようで、練習も人一倍一生懸命にしている。私はその子から、「満足したら終わり」ということを教わった気がする。どんなに才能があっても、現状に満足して更なる向上を求めなければ、成長することはできないし、面白味もない。これは、勉強、スポーツ、芸術などすべてのことについていえると思う。
第二の方法としては、何か新しいことに挑戦することを評価する価値観を作っていく社会を生み出すことだ。今の社会は、挑戦する人ではなく成功を収めた人を評価する風潮がある。明治初期の日本は、新しいことをしようとした若者をどんどん登用し、生き生きとした社会を形成していた。挑戦者を評価したからこそあれほどの改革を実現できたのだろう。現在の社会にも、挑戦することが大切だという勢いが必要である。
確かに未来に理想を求めるあまり、ないものねだりをしてはいけない。しかし、幸せというものはやってくるものではなく、自分で探しに行くものだ。私たちの時代を前向きで明るいものにするために、私たちは未来にある幸福像を目指して生きていくべきである。
講評 kira
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