低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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言葉 AZUKI
突然だが,私の部活は文芸部である。文芸とつくが、実際はほとんどおしゃべりで終わる、ちょっと変わった部活でもある。そのおかげか、文芸部にあまり上下関係というものがない。先輩には、○○先輩と先輩をつけ、「〜〜だとおもうんですよね〜」という微妙な敬語を使っていればOKなのだ。後輩に対しては、きつくしかることもないし、すれ違ったら手を振るなどのことをしている。これでも十分上下関係がある、と思われるかもしれない。しかし運動部のように、廊下に一列に並んで声をそろえてあいさつ、あいさつを返してもらえただけで幸せという状況を考えたなら、十分ないといえるだろう。
言葉は伝達機能であるという意見がある。(複数の意見一)用件を伝えるのに、言葉は必要不可欠だ。江戸時代、貿易の際松前藩は、当時蝦夷地の人々が文字を持たないのをいいことに、暴利をむさぼっていた。それがきっかけでシャクシャインの乱が起こったのだが、もし蝦夷地の人々が文字を持っていたらどうなっていただろうか?きっと松前藩が暴利をむさぼることもなかったし、シャクシャインの乱に負けて日本に服従させられることもなかったのではないだろうか?
しかし、言葉は心の交流であるという意見もある。(複数の意見二)前述の実例にあるように、言葉は先輩と後輩の壁をも乗り越えることが出来るのだ。『たのきゅう』という昔話を知っているだろうか?たのきゅうは、峠のところで大蛇に遭ってしまうが、大蛇がたのきゅうを狸と聞き違えたことで、大蛇とたのきゅうはうちとけた。たのきゅうと大蛇が打ち解けたのは、少しながら話をしたからだ。もし伝達の意味で言葉を使い、『かあさんが病気だから』といって大蛇を相手にしなかったら、たのきゅうも大蛇の餌食になっていた可能性が高い。(昔話の実例)
言葉は伝達機能と考えてもいいし、心の交流と考えてもいい。しかし大切なのは、どんな目的かということである。(総合化の主題)「家とは、外から見るためのものではなく、中で住むためのものである。」という名言にあるように、実際必要なのは中身なのである。(名言の引用)
講評 jun
歴史実例も昔話実例も、ぴったりの実例をよく見つけました。
最終段落の「しかし大切なのは、どんな目的かということである。」は「しかし大切なのは、その言葉をどんな目的で使うかということである。」などとした方が読む人にとってわかりやすくなりますよ。
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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