創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   手段より中身   ナトキン

自然界にいる動物は、医者が診てはくれないから、自分で自分の体に気をつけて暮らさなければならない。いま、自分の体は食べ物を求めているか、水を必要としているかといったことについて、自分の本能が内部でささやいている声を聞き取っているのだ。ところが、そういう本能を聞き分ける感度が、私たちの場合、一般に、恐ろしく鈍ってしまっている。過保護が依存を生む。そして、自律が自立につながるのだ。最近の子供は、動物として活動する場や機会が少ないので、かわいそうだと思うことがある。今の子供は、生まれるとすぐ、電子機器、自動車、飽食の二十世紀に一足飛びなのである。火のおこし方も、あいさつの仕方も知らずに育つようなことになる。動物だって、それぞれ独特な方法であいさつするというのに。
確かに、このような過保護や管理は人間が生きていくために必要な力を弱めてしまうため、よい行為ではない。自分の知り合いの一人に今でも甘やかされて育っている奴がいる。そいつの家では、子供を甘やかしている上、金持ちなので余計に甘やかしているように感じる。何しろ金銭感覚が常人とかなり差があるのだ。だから奴は普段から、親がいないときや、財布を忘れてきたときなど、自分一人では、なかなか決断することができない。甘やかされているという証拠である。
だがしかし、そのような保護、また、そのような管理が必要になるということもある。それがどのようなときなのかといえば、例えば幼児虐待などが挙げられる。幼児虐待などをして、通報され、子供に怪我を負わせるよりは、甘やかせるようなほうがまだましである。そのほかには、最近の子供がやたらに反抗期が長かったり、親になかなかなつかなかったりするのは、親からの愛情が足りないからであると言われている。それに何より、子供は親無く一人では生きてはいけないからでもある。
だけれども、過保護なのも、管理するのも、それ自体がいいものや悪いものに分類せれるものではない。では何が過保護や管理において大切なのであろうか。それはなによりも、それらがその場や状況において、適切に使われることである。それに、過保護なのも管理なのもあくまで子供の成長が第一の目的である。「大切なのは、健康らしい外見ではなく、健康自身である。」という名言があるように、子供の教育の手段よりもまず初めに、その中身を考えていくことが大切なことである。


   講評   takeko

最近の日本の子どもの育て方をとりあげた、いい文になりました!
「要約」のあと「意見A」「過保護や管理はよくない」として、「自分一人では、なかなか決断することができない。」という意見は、よくとらえました。私は逆にとてもきびしく育てられたので、結婚してしばらくは、自分自身で決断することがなかなかできなくてこまりました。やっぱりよくないですね。今は決断しまくっています(笑)が。でも、大金持ちで甘やかされた生活、一度やってみたい(笑)・・・短い期間でいいから。ま、長く続くと、あまいものを食べ過ぎて胸やけになったような感じになりそうですね。
「意見B」意見Aの「過保護」に対抗して「幼児虐待」がとらえられました。ここも社会実例として、いいですね。
「昔話実例」これは、実例を入れる練習なので、多少作文の内容とずれるかと思っても、入れておいてください。「桃太郎だって、虐待されて育ったら、鬼をたいじしにいくことはできないだろう」くらいでいいです。
「名言」これはいいですね。長文の内容にもあっています。「総合化の主題」「中身を考えていくこと」いい意見でまとまりました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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