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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   孔子と本   本因坊

 これまでの人の観察や思考を利用する必要を考えると、読書は必要だ。読書をすれば、ロビンソン・クルーソー,ジョージ・ワシントン,孫悟空,ナポレオンといった有名な人のような人生を送ることはないが、その時、どのような気持ちになったかが分かる。そのようなことから、孔子のように、葦編三絶するのはいいことが分かる。(要約)
 孔子という人物を知っているだろうか。まあ、とても有名だから大体の人は分かるだろう。分からない人のために説明するが、まず、孔子は子牛ではない。えっ? 子牛? と聞く人が多いだからだ。次に、孔子は何千年も前の中国の人である。キリストよりも以前の人だからとても前、ということが分かる。その頃、今のような本は無かった。(まあ、当たり前だが)だから、閉じ紐という紐を竹の薄く切った板につなげて、一冊の本にする。これを、孔子は、一体全体何度開き、何度読んだのだろうか。閉じ紐が三度も切れたというのだから、相当な数読んだのだろう。それにしても、孔子は一冊の本を、よくここまで深く読んだものだ。
 僕も、もう一度読みたい! と思う本は山ほどある。初読の時は、この先どうなるのかなあ、とドキドキ。再読の時は、あっそうだ、こんな風に物語が進んだんだ、と思い出す。だから、忘れた頃にもう一度、同じ本を読むと、同じドキドキ感が味わえる。例えば、「大泥棒ホッツェンプロッツ」。全部で三巻あり、何度も物を盗もうとしたりする大泥棒のホッツェンプロッツと、間抜けな警察官とが大対決。子供も泥棒のすみかを探し当て、そして捕まえようとする面白い物語だ。また、こんなこともある。何度も読みたくなるわけではないのだが、一度読んだ話で、題名は「両親をしつけよう!」である。子供が親に勉強をやれ、勉強をやれ、と厳しく躾る。いくら可愛い子には度をさせよといえども、躾すぎだ。(諺)その時、僕は怒った。いくらなんでもやりすぎだ。主人公に同情できる。「おーい。物語の中の人物の一人として、頑張れよー。」と声をかけたくなる。そして、次の瞬間、僕の口からは、こんな言葉が飛び出していた。「もう、この本読みたくない。」嫌だった。こんな辛い経験のことを書いた文章は、物語といえども、腹が立つ。
 母も、同じような経験をしたことがある。もちろん、この人物のような体験ではなくて、このような本を読んだ体験だ。その一冊が、誰でも知っている「悲劇の少女『アンネ』」である。別名、アンネの日記ともいわれている。しかし、この原因を作ったのは、1933年にヒトラー政権樹立のヒトラーである。(最後にヒトラーの年表をつけておくので、見たい人はどうぞ)1900年代前半、ナチス・ドイツの首相になったアドルフ・ヒトラー(後に偽名ヴォルフ・ヒトラーと名乗った)が、ユダヤ人を虐殺したのは知っているだろう。その、虐殺された人の中に、アンネ・フランクはいた。三年間も、ある隠れ家にこっそりと住み、知り合いから時々差し入れをもらっていた。このとき、アンネの日記は書かれた。静かに静かに、見つからずに三年間も隠れていられたのに、一体何故ドイツ軍に見つかってしまったのだろうか。答えは、仲間の裏切りにあった。ひっそりと暮らしていたある日、その仲間はドイツ軍にそのことを伝える。それを知ったドイツ軍が隠れ家に突入する。初めは、どこにその隠れ家があるのかはドイツ軍にも分からなかった。けれども、最後には見つけ出し、捕まえ、収容所へ送られる。こんな何万人にも及ぶ虐殺を、一人の男、ヒトラーが行なった。一体どんな理由なのだろうか。僕の母が疑問に思うところは、何故そんな一人で、そんな悲劇的で残酷なことを行なうことが出来たのか、周りの兵隊達は、何故そんなことに反対しなかったかである。たしかにそうである。(聞)
 このような衝撃的な本や、難しい本は何度も読んだ方がいい。けれども、テレビや漫画ばかり見たり読んだりし、難しい本を一切読まないと、どんどん知能は下がっていく。だから、漫画やテレビは控えめに、そして難しい本は幾度も幾度も読み直すほうがいい。
 僕は、大昔の有名人物の中国人、孔子が、何度も竹と閉じ紐で閉じて作られた本を読み、三回も紐が切れ、それほど本を沢山読んだ人だ、ということが分かった。(分かった)そして、ヒトラーのような人が絶対に現れない、いい世界になってほしい。

 

   講評   nane

 さすがに読書好きのい本因坊君らしい実例。
 「大泥棒ホッツェンプロッツ」は、懐かしい本だね。もう一つの「両親をしつけよう!」は、かわいそうな話らしい(笑)。こういう本を読んで深く感動できるのは、読む力があるから。これからも、いい本をたくさん読んでおこう。言葉の森の図書室の本棚も、今度から本がたくさん増えるからね。
 お母さんに取材して書いた話もよかった。アンネの日記は、深く心に残る本だものね。こういう時代が決して昔の話ではなく、おじいちゃんやおばあちゃんが生きていたころの話だから、人類はまだこういう戦争を止める方法を練習中ということになる。ヒトラーひとりが悪いのではなく、そういう個人を生み出した人間の社会に問題があるとも言える。本当の解決は、これからの課題だろうね。
 次回も、お母さんやお父さんの話を取材してこよう。

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