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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   広告業の本来果たすべき仕事   はる

 モノはそこにあるだけではただのモノにすぎない。が、そのモノに面白い言葉がつくと、とつぜんモノが息づき、モノと人間との関係が生き生きとしたものに変わってくる。その、広告のいわゆる「モノ離れ」現象が起きたのは、六〇年代以降の「技術の高度化が平準化を生み、競争商品の間に品質や性能上の差異がなくなった」結果だった。よって、今や広告が、モノを通した新しい生き方の提案を出来なくなっている。にもかかわらず、オモシロ広告のように目先を変えただけの広告が量産されているところに問題がある。(第一段落 要約・社会問題の主題)
 その原因は第一に、広告そのものにあるのではなく、広告すべきモノ自体が生活への提案力をなくしているからである。私自身、広告の力にとても流されやすいタイプであるため、それによってモノを買う場合が多々ある。このように、外見重視でモノを購入した後は、大抵、「これは果たして本当に必要だったのだろうか」と思い、生活面に何ら役に立っていないモノを購入したことに気付かされる。私のような消費者は、企業にとっては有難い存在なのだろうが、傍から見ると、単なる「企業の良い鴨」である。(第二段落 原因1・体験実例)
 原因の第二は、マスメディアを通した広告よりも、クチコミの情報に信頼感が置かれるようになったからである。今では一家に一台が基本となったパソコンは、日々、ありとあらゆる情報を流している。勿論、インターネットによる情報は決して確かなものであるとは言い切れない。しかし、最近では、流行となるモノの源は、インターネット内のクチコミによって流れているといって良いだろう。また、マスメディアによる影響も大きい。(第三段落 原因2・自然科学実例)
 確かに、広告全体に、生活提案力がなくなっているのに、依然として大量の広告が溢れている。広告とは、いかに面白おかしくして、第三者である消費者の意識を引き寄せるものではなく、そのモノに基づく情報を消費者に分かりやすく伝えることが本来の目的である。インターネットビジネスのモデルも、そのほとんどは「無料サービスプラス広告料収入」だったが、それらの多くは既に破綻している。モノを売るために広告があるのではなく、まず売りたいものがあり、その手段として広告があるという原点に戻るべきだ。(第四段落 反対理解・自作名言)

   講評   tama

 戦後、三種の神器と呼ばれるものが存在したような時代には、広告は、自社製品の品質や性能をアピールするためのものでした。しかし、現代の私たちの生活は、便利で豊かになりすぎているため、欲しいものがあまりない状態になっているようです。それでも企業はものを作り、売らなければならないので、広告は、商品よりもイメージが先行するものに変化してきたのですね。

【複数の原因・実例】 現状の問題点と、その原因を、しっかりと見極めることができました。続けて最近気になる広告の例を挙げてみましょう。外見やイメージだけで買ってしまったものとはどんなものでしたか? またクチコミの情報の方が信頼できたという例も、具体的に書けるといいですね。

【反対意見への理解・自作名言】 「…依然として大量の広告が流れている」は現状を表したものなので、「広告が新しい生き方を提案する分野はなくなったわけではない」のような反対意見を入れておきましょう。自作名言は、いつもながらよくできていますよ。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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