誰もがよくしっているの感想文 Musical Academy
年寄りが行けるような身近な所に、薪採りのできる林があり、また、家のそばには洗濯のできるきれいな小川が流れているといった、この素朴な集落の光景は、日本人にとっての一つの原風景といってもよいだろう。
東アジアの季節風地帯に属し、気候が湿潤であるために豊かな森林と川に恵まれたこの国では、住民の生活は、この森と川の恩恵のもとに営まれてきたのであった。
鎮守の森は、村人の信仰の場であると同時に、里山のなかに巧みに織り込まれた、今でいえば保存林にあたる聖域でもあった。
私は、高校一年生の兄とその友達と一緒に山の中でキャンプをした覚えがある。
みんな、川に入って手づかみで川魚をとり、その後その魚を塩焼きにしてみんなで食べた。
都会の近くなのに、空気が全然違って美味しくて、川の水がとっても冷たかった。
修学旅行では、朝から泊まったホテルを囲んでいる山の中に入り、きのこ狩りをした。
ありえないくらい寒かったが、自然の空気は本当に美味しかった。
その他にも、身近に自然が残っている場所はある。
本郷台にある公園の裏へ行くと、草むらの奥に洞窟みたいな、小さな通り道があり、昔、友達と一緒に入ってみたことがある。
中はとても狭くて、草と土が混ざり合ったような変な臭いがした。
だけど、草や木がたくさんあって虫や花など、「自然」を感じさせてくれる光景があった。
ずっと先に歩いていくと、住宅街に出る。
小さな冒険だったけれど、今でも目を閉じればあの光景が脳裏に浮かぶ。
都会の中に、こんなに身近な場所にこんな「自然」があるんだなぁ、と、私は感動した。
よく探してみれば、「自然」というものはわりと近くにあるものである。
公園にもあるし、学校の裏にも前まで知らなかった「自然」が抱えきれないほどあふれている。
今日の図工で木を使って置物を作ろうという内容の授業があった。
その時、担任の先生がクラスの生徒に木を4本ずつ配りながら言った。
「今日、図工で使う、この木は日本でも高級だと言われている木なんだぞー!みんな、大切に使えよ!無駄にすんなよー!」
と。
その時、私は木を見ながらふと思った。
何故、そんなに高級でいい木をわざわざ小学校の図工授業で使うのか。
他の木でもできるはずなのに、何故?
と。
私は、そう思ったことを親友の●ちゃんにコソッと言った。
すると、●ちゃんは驚きの表情を見せて大声で言った。
「やっぱ!?うちもそう思ったよ!普通の木でいいのにね。
地球を守ろうとか、色々言ってるけどさ。結局、地球に優しくない事ばっかりやってるじゃんね。
こんなことばっかりやってるから、日本の将来は危なくなるんだ!!!」
●ちゃんは、まるで訴えるように言った。
・・・まさにその通りだと思う。
だから、私は一人でもなるべく「自然」を大事にしたいと、思った。
ごみはポイ捨てをせず、石橋をたたいて渡るように注意して分別する。
リサイクル、リユース、リデュース。
こういう小さなことから、始めて行きたいと思う。
人間にとって、「自然」とは心を安らげてくれて、安心するものである。