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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   共に生きる   PINPA

 鯨や象は人の「知性」とはまったく別種の「知性」を持っているのではないかと言う疑問がある。オルカやイルカは決してただ餌が欲しく本能的に芸をしているのではない。人間の強制ではなく、自信の意志と選択が働いているのだ。また人間が彼らに何かを教えようとすると、彼らは驚くべき速さで学ぶが、同時に彼は人間に何かを教えようとするのだ。このように彼らは高度な知性を持っている。そしてその知性は人間が科学技術を進歩させてきた「攻撃性」のものとは違い、自然のもつ無限に多様で複雑な営みを、理解し適応する「受容性」の理性を持っている。だからこそ彼らはあの大きな体で人類よりはるか以前から生きながらえてきたのだ。
 私達人類は「我々こそが・・」などと我が物顔でこの地球上に立っている。しかし地球上には人間よりはるかに大きな象、同じ哺乳類で賢いとも言われているイルカなど、特殊な人間には持っていない様々な能力、知性の持ち主であるたくさんの動物が暮らしている。そしてその能力、知性は人間とは全く別種の自己中心的な考えからによる自然の調和を乱す攻撃的なものではなく受容性のあるものなのだ。だからこそ私達はもっと象やイルカ、動物たちの知性に学ぶべきだ。
 その第一の方法としてもっと自然に身を任せることだ。私たち人間は今あるがままの自然の姿に何かしろの不満などを持ち、その現実を力ずくで変えようとする。しかしこの自然界の中で不要なものなんて必ずない。そのため今ある自然な姿を受け止める必要がある。例えばある有名なバレリーナのコメントで「海外に留学に行った時に手足の長い外国人がうらやましくて体型が初めはコンプレックスだった。でもだんだん分かったんです。大事なのは自分が持っている力を最大限に使っていかに美しく見せるかなんです。」というものを見たことがある。このように自然に成立しているものはある程度までは努力で解決できるがあきらめるしかないこともある。しかしそれを力ずくで解決するのではなく、素直に受け止めることによって解決することも大切なのだ。
 第二の方法として人類がイルカ達のように受容性のある知性を持って生きていた時代を再評価することだ。現代は使い捨て時代とも言い換えられるように、人間のよりよい生活のために物資があふれ返り、次々と美しい自然環境が破壊されている。しかしイルカ達のように元々の自然環境を受ける知性が持っていたならばどうだっただろうか?江戸時代の日本では着物はサイズが変わってもずっと繕い直し着れるようにと一枚の反物から出来ていた。他にも農業で使う肥料も天然な物を使ったりと、当時の人々は考えも意識もしていなかっただろうがリサイクルを積極的に行っていた。このようによりよい生活は『変える』だけが手段ではなく『適用する』ことも出来るのだ。
 確かに自分の意見を他人が受け従ってくれて、話やことを進めていくのは楽である。また攻撃的知性によって人類文明は成長した。しかし、これからは人間も生きていくうえで同じ地球上の母なる大地に住む生き物同士攻撃的ではなく共生していくことが必要であり、共生する力が求められる。共生とは格差によって成り立つのではなく皆が手を取り合い歩んでいくことなのだ。これからの時代「我々こそが・・」というセリフの我々には人間だけではなく生物全体が含まれるように受容的な理性が求められるだろう。
 

   講評   hota

 地球上の生物の中で、食物連鎖に加わっていないように見えるのは人間だけです。たとえば人間が絶滅しても、困る生物はいないでしょうし、かえってその方が、環境的にはプラスになるのかも……。今、人間が占めている空間だけでも、空けば広々していいかもしれませんね。人間がなぜだか手に入れてしまった「攻撃的な」知性、それは諸刃の剣です。これから未来において、私達はこれを果たしてうまく使い続けていけるのでしょうか?

 実例もうまく入って、一貫した意見が述べられています。「共生」は、これからの地球のキーワードになるでしょうね。

★またまた森リン90点突破、やりましたね。

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