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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   このところ、ドエトフスキー(感)   

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 古典と呼ばれる作品を読むと、いつもすがすがしい気分になる。古典とは決して『古いもの』という意味ではない。永遠に新しいものを古典というのだ。流行の作品は次々とあらわれるが、その多くは時代が変わるとあぶくのように消えてしまう。いっぽう、古典は時代を超えて人々に読み継がれている。それは、古典がその時代のことばを用いながらも、人間の本質を抽象的に表現しているためだからだろう。
 確かに、古いものから思いがけず何かが発掘できた、ということは少なくない。昔、父母が学生時代だった頃の本を読んでみたことがあるが、今の時代とは異なった見方でものごとをとらえていて逆に新鮮な気持ちになったのを覚えている。今より前の時代の作品を読んで新鮮な気持ちになるというのもおかしいのかもしれないが、思ったよりも古くさい感じがしないのだ。人間はいつの時代も芯は同じなのかもしれない、と感じた。
 しかし、新しいものが悪いなどということはない。そもそも、新しいものがあるから古いものもあるともいえるのだから。かなりスケールを大きくして考えると、明治時代のはじまりが例としてあげられる。明治の前の江戸時代は、鎖国をして大きな変化もなく長い間続いていた時代だった。しかし、アメリカから開国を求められたことにより古い政治は崩壊し、新しい時代が始まる。開国をしてからの日本には、外国の発達した技術・文化が入ってきたため混乱も多かったが、この時代がなければ、わたしたちは今こんなに便利に暮らしていけなかっただろう。新しいこととは変化することでもあるのだから、古いことにこだわりすぎるのもいけないのかもしれない。
 古いものにも新しいものにも、両方良い点はある。しかし、いちばん大事なことは、どちらが良いかということではなく、何が自分に合っているかということだ。『自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない』。流行などにばかり左右されていると、個性がなくなってきてしまう。小学校の校長先生が、「世界中の人達がみんな自分そっくりというのは不気味ですよね。」という話をして下さったことがある。それはこういうことだったのかもしれない。(幼かったわたしは「きもちわる〜い」と思っただけで終わってしまったが……汗)まわりに影響されてばかりではなく、自分自身で自分の心に響くものを見つけ、そしてそれを自分の成長の糧としていきたい。
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   講評   inoko

 空さん、こんにちは。
古典と聞くと、何だか難しいのではと考えてしまう人もいるかもしれませんが、空さんが書いているように、昔の小説を読んでみると、今とは違う価値観やペースなどを感じることができます。そして、私たちが生きている今と比べることで、それぞれの良さも悪さも知ることができます。このように、新しいもの古いものの両方を知っているからこそわかることもあるのですね。私たちの身の回りを見てみましょう。新しいもの古いものの両方が共存していますね。私たちは、自分の暮らし方に合わせて、両者をうまく取り入れているのです。空さんが最後に述べているように、何が自分に合っているかが大事なのです。


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