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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   人と自然   ニンジンスキー

 木は同じ種類のものでも、産地により立地によって、材質が少しずつ違う。ヒノキの属には世界に六つの種があるが、中でも日本のヒノキは材としての風格が一段と高い。だからこそ白木造りの建築が生まれたのであるが、それは日本という風土の中に置かれたときが最もふさわしく、また性能も発揮する。自然が作ったものは、人口材料とは違い、木のように原始的で素朴な材料であっても、コンピューターでは解明できない側面を持っているのである。
 私は、学校で、学校指定のロゴ入りの三菱の鉛筆を使っているが、家では、普通のシャープペンシルを使っている。シャープペンシルの方が、鉛筆のように削らなくてもいいから、とても楽なのだが、あの角が気起こしになって、鉛筆のほうが、気分がシャキッとする。だから、効率も上がるような気がするのである。シャープペンシルも、鉛筆も、そんなに変わらないのに、どこか違う。わたしは、筆記用具全般の持ち方が悪く、ペンだこがあるが、いくら「グリップが持ちやすい!!」なんていうキャッチコピーのものよりも、ずぅーっと変わらない形の鉛筆がいいのだ。ペンだこも痛むが、鉛筆がいい。芯が同じ素材、しかも、形もほとんど同じなのに・・・不思議なことである。
 母に、「自然のほうがよかったな」ということについて聞くと、今だってあるけれど、「古い木造の家がなんだかほっとしていていい」のだそうだ。木の質感が出ていていいのだそうだ。新しい木造の家もいいのだけれども、なんだか古いほうがいいのだそうだ。たしかに、ニスでは出せないつやがでているのに、木のなんともいえない香りが満ちている。木のぬくもりがじんわりしみてくる感じがして、とても心地よい。これは日本人なら普通に感じることだろう。蓼食う虫も好き好きとは絶対言えないだろう。
 人間にとって自然の物とは、けっして人工で作り出せない質感や、愛着などがわいてくる物だ。人工のものは、しょせん自然という母を持っていながらにして、親のした良いことを人々に忘れさせてしまうようなものだと思う。

   講評   hira

 作文のはじめから最後まで、隅々まで気を配って、よりよい文章に練り上げることが出来ました。特に「人工のものは、しょせん自然という母を持っていながらにして、親のした良いことを人々に忘れさせてしまうようなものだと思う。」が上手いなあと思わせる一文です。同じ母であるが全く異なものである自然と人工の違いをたとえで、見事に表現できましたね。


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