創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自然という宝物   ショウ

 「もも太郎」にみられるような日本人にとっての原風景とは、森林と川に囲まれた扇状地の集落である。東アジアの季節風地帯に属し、気候が湿潤であるため、豊かな森と川に恵まれた日本では、住民の生活は森と川の恩恵のもとに営まれた。里山は生活資源を提供し、また、川は良質な生活用水を提供してきたものである。里山が長く維持されてきた理由に、必要なときに必要な分だけを求める摘み取りという収穫方式があった。また、自然への畏敬の象徴として、集落一帯の環境保全の急所ともいえる場所に鎮守の森があった。これは、信仰の場であると同時に保存林にもあたる聖域であった。
 僕はポーランドに住んでいるが、ポーランドには自然があふれている。山がひとつもないのでそれだけ使える土地は多いのだが、それでも日本の山以外とポーランドの町を比べたらポーランドのほうが、何倍かは上だと思う。しかし、自然はたくさんあっても、日本から来た人が、「これは公園」といえるような場所はほとんどない。公園といっても野球やサッカーはもちろん、遊具などひとつもないまるで散歩専用の公園のようなところだ。そのため、日本では毎日野球をしにいっていた公園のようなところも全くないため、家で遊ぶしかなくなってしまう人が多い。年に一回森林浴という行事がある。これは道を作ること以外ほとんど人の手が加えられていない、天然の森を散歩するというものだ。普段あまり出ない外に出られる。これは嬉しいことだが、僕たちにとっては、あまり嬉しくない。なぜなら、道が多すぎて迷子になってしまうといけないから走って先に行ってはいけない、といわれるからだ。森林浴の後は食事をする。ほとんどの児童・生徒は原っぱで遊ぶ。自然の中で遊べる数少ないチャンスをみんなが大事にしている。
 僕が小学校に入学してあまりたっていないときに、「となりのトトロ」を観に行った。田舎に引っ越してきた草壁一家のさつき・メイ姉妹と“もののけ”とよばれる不思議な生き物トトロの交流の話だ。六年前の話なのであまり記憶に残っていないが、最初の引越し作業のことだけは頭の中に残っている。このとなりのトトロを観て、自然の大切さを学ぶことができた。
 人間にとって自然とは、ずっと守っていかなければいけない大切な宝物なのだということが分かった。これからは、今まで以上に自然を大切にしていきたいと思った。

   講評   siro

 ショウくん、こんにちは。感想文、がんばりましたね。ポーランドには日本でいうところの「公園」はないのですね。滑り台やブランコ、ジャングルジムは日本の公園の代表的なものですから、それがない空き地にいくと、みんな何をしたらよいのか分からなくなってしまうのですね。一方「森林浴」という行事は日本にはない自然の楽しみ方ですね。「自然の中で遊べる数少ないチャンス」と説明してくれましたが、一年に一度の森林浴は子供たちにとっても待ち遠しいイベントなのでしょうね。
 日本では今でもトトロは人気ですよ。レンタルショップなどでもトトロのDVDがおいてありますので、今度機会があったらまた観てみてくださいね。「自然の豊かさ」ということに注目して観るとまた違った感想がもてることでしょう。
 大変よくできました。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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