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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   流行   Dr.Km

 古典とは、決して「古いもの」という意味ではない。永遠に新しいものを古典というのだ。流行の本は一時期、沢山の人に読まれもてはやされても、いつの間にか消えていく。古典に現代の生活では日常的ではない素材が用いてあると、不思議なことなのだが抽象の骨組みがかえってはっきりと見えてくることがある。
 流行に乗って流行りの事をするのは大事なことである。流行のものには、人々を巻き込む不思議な力がある。例えば、流行のギャグ、流行の本、流行のファッション、映画などそれぞれの時代ではとても流行ったものでも、少し時間がたつと忘れ去られているものが、ほとんどである。ギャグでは「何でだろう」「残念!」「武勇伝」というギャグが消えていった。つい先ごろまで、「欧米か?!」というギャグが流行っていたが、今は「そんなの関係ね—」の影に隠れてしまっているようである。これは、ほんの一年前の流行語でも、今は流行語ではないことを物語っている。本などでたとえると、出版社が「去年に流行っていた本だから、今年も飛び売れするぞ」なんていって売っても、飛び売れするわけが無いのは普通に考えて分かるであろう。私はこの前、社会の教科書で、モガ(モダンガール:明治の初期に流行った服装をした女の人)のファッションを見て昔だなとはっきり思った。今からは想像もつかない(言い過ぎ(汗))ファッションがそのころの流行だったのだ。この前私は、友達と映画の話をしていて「000って映画見に行かない」というと「それ、こないだ終わったよと」相手にもしてくれないようなスピードで返されてショックを受けた。しかもその映画が終わったのは、つい先日。この時代は、常に最前線の情報を手に入れることが不可欠になってくる!と、痛感した日だった。このように、流行に乗り遅れないように、最新のものを取り入れることは大切である。
 しかし、「温故知新」という言葉があるように、古いものから学ぶものも沢山あり、また、古いからこその魅力もある。昔話ではないが、日本三大随筆の一つである「枕草子」の第何段かに、四季折々の美しさを書いたものがある。この段では、清少納言の思う四季それぞれの、独特の美しさを書いているのだがそれを読んで私は、感嘆した。今から千年以上も昔にかかれている季節の感じ方は、現代の人と似た同じような気持ちがこめられているだけではなく、今の人に忘れられた同情のできる気持ちが表されていた。平安時代には清少納言が特別な感覚を持っていたというわけでは、無いだろう。そんなでは、今日まで受け継がれてこないであろう。別の例では、私は谷川俊太郎の「その人がうたうとき」という詩が好きである。この詩は合唱曲にもなっている。この曲は流行したり、もてはやされたりしたわけではないが、読むたび読むたびに、不思議な感覚に陥らされる。人によって感じ方はあると思うが、これはきっと永遠に私の心の中に残りつづけるであろう。また、古いということ自体が面白いということもある。この前私は、もうすでに死語となっている「チョベリバ」という言葉を発した。さりげなく結構友達にうけてしまった。古いという理由で。このように、流行にとらわれずにも古きことに大事なことが隠されていることもある。
 総合化して言うと、「温故知新」という言葉のように、流行は繰り返すのようにもいわれている。流行とは必ずしも、常に新しいものが生まれるわけではない。流行の中にも過去に学んでいるものがある。つまり、過去のすばらしいことを学ぶことで、今の「流行」の真髄に迫ることができるのである。

   講評   miri

 おもしろい感想文が書けましたね。豊富な体験実例をあげることによって、論の方向性を示すのに成功しています。

 総合化もキリッと、まとまっています。よくできましたね。 




  11月の清書が終わりました。今年もあと一ヶ月!


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