国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   知性の使い道   みかん

 鯨や像は高度な「知性」を持っている。しかし、その「知性」は、科学技術を進歩させてきた人間の「知性」とは大きく異なるものだ。人間の「知性」は、いわば「攻撃性」の「知性」だ。これに対して鯨や像の持つ「知性」は「受容性」の知性とでも呼べるものだ。彼らは、自然をコントロールするためでなく、自然の持つ複雑な営みをできるだけ繊細に理解し、それに適応して生きるためにその高度な「知性」を使っている。私たちはもっと鯨や象の知性に学ぶべきだ。
 そのための方法としては、第一に、知性を相手との距離を縮めるように使うことだ。私たちの学校では今、体育の授業でバスケットボールをしている。私のチームはとても弱く、いつも負けてばかりだった。そこで、ある作戦をたてた。それは、相手がパスやドリブルで失敗するチャンスを狙って攻撃する、というものだった。しかし、その作戦を実行してみても、私たちのチームは負け続けた。もう一度話し合うことになり、どこがいけなかったのかみんなで考えた。その結果、相手のあら探しをするような作戦がいけなかったことに気づいた。そのような作戦は、相手があまり失敗しなければ意味がない上に、ミスばかり探していたら自分たちのチームの動きを把握するのがおろそかになってしまうからだ。そこで私たちは、次に、自分たちのよいところを伸ばす作戦に変更した。私たちのチームは、パスをまわすのがうまいので、もっとチームワークのよさを活かすようにしたのである。その結果、今まで連敗だった試合も一勝、二勝と勝つ回数が増えていき、今ではほぼ互角に戦えるようになった。相手の足を引っ張るような作戦ではなく、自分たちの長所を伸ばすような作戦にしたからこそ得られた結果だと思う。
 第二の方法としては、いろいろなものを受け入れていった時代を再評価することだ。戦国時代の後、二百年以上の長い間天下太平を保ち続けた江戸時代の元を作り上げた家康は、いろいろなものを受け入れて、調和を保つのが上手な人だった。さまざまな取り決めをするときも、周囲の人の意見を取り入れてまとめたからこそ、天下を平定することができたのだろう。私たちもその知恵を学んでいくべきである。
 確かに、人間が持つ攻撃性が競争心を生み、今日のすばらしい文明を築き上げた。しかし、真意幸福な社会とは、他人を蹴落として這い上がろうとする競争心の強い社会ではなく、周囲との調和を保った暖かい社会である。私たちはこれから、調和していくという知恵も学んでいくべきである。

   講評   kira

 みかんちゃん、こんにちは。考える力を磨く先に、調和する知性が見えてきそうですね。
 次回、12月7日は「進級テスト」です。頑張ろうね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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