国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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言葉と行動の関係 光龍
「失敗は成功の母」といわれるように、失敗を重ねることによって、次第に成功に近づいてゆくのが脳の自然のはたらきだ。ところが、失敗を恐れると、脳も人間も発展しない。従って、「失敗」ということばのために、以前以上に失敗するというのは、ことばを持っている人間の特徴ともいえる。こういう現象を自己暗示というが、「手を上げよう」と思って手が上げられる現象と、よく似ていることに気づくだろう。つまり、自己暗示は特別に不思議な現象ではなく、僕たちはたえず自己暗示によって行動しているともいえる。もちろん、「こんどは絶対に成功するぞ」と思い込んでも「失敗したらたいへんだ」ということばに負けてしまう場合がある。成功した経験がないと、「成功」ということばでは脳は成功に向かってはたらかないからだ。
確かに、言葉が行動にプラスの影響を与える面はある。例えば、プロ野球での応援は大きければ大きいほど、プレッシャーにもなるが、選手に「打ってやろう」という元気を与える。僕も陸上の大会で、1500mに出た時のこと、ラスト100メートルのところで顧問の先生が、「前の人を抜かせる」と言ったので、無理だろうと思いながら、ペースをだいぶ上げてみたら、前の人をゴール前でギリギリ抜かすことができた。「○○はしてはいけませんよ。」などと言われて、したくなってしまうのもこれだからではないだろうか。
しかし、言葉が行動のブレーキになることもある。例えば、失敗すると思うと失敗することが多々ある。僕がテニスをしていた時のこと、自分がサーバーで強い人とゲームをしていて、サーブが入らないのではないか、と思った。するとサーブが入らなかった。サーブを入れるためには、強い信念が必要なのだとその時、僕は初めて気付いたのだ。狼少年の物語では、少年が何度も「狼が来た!!」とウソを言っていたので、村の人たちは、本当に狼が来た時には、逃げるべき時に、その言葉が行動のブレーキとなり、「あーまたか。」という感じで受け止めてしまったのだろう。
確かに言葉には大きな力がある。そして、行動にプラスの影響を与えるというメリットと、行動のブレーキになるというデメリットを併せ持っている。しかし、「短所をなくすいちばんよい方法は、今ある長所を伸ばすことである。」という名言があるように、行動にプラスの影響を与えるという長所を伸ばしていき、行動のブレーキになるという短所をなくしていく。これが一番大切なことなのだ。
講評 tama
言葉が持つ力には、行動にプラスの影響を与える場合と、逆にブレーキをかけてしまう場合があると考えることができました。
声援が大きな力になり、絶好のチャンスをものにする野球選手、陸上の大会で、ゴール直前に順位を上げた体験などは、プラスの効果があったというよい例です。逆に、テニスのサーブで体験したように、「失敗するのではないか」と弱気になり、悪いイメージが湧いてくるときは、必ずといっていいほど失敗してしまいます(笑)。このように、言葉と行動は結びついているものなのですね。
【昔話の実例】 「狼少年」の話の使い方が、とても上手です。「彼の話は嘘だ」という言葉が、行動にブレーキをかけたのだということですね。
【総合化の主題・名言の引用】 言葉の持つ長所を伸ばし、短所を見えなくすることが大切だということですね。 名言を生かしてまとめることができました。
長所を伸ばすためには、成功体験を積み重ね、「絶対に失敗しない」という自信をつけることも必要だと言えるでしょう。
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