国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ルールと秩序   mocci

 今日の都市生活に欠かせない行列という社会現象がある。それは、身分制社会では考えられないような、近代社会に特有な行動様式なのである。また、近代的事務処理の発想に根ざしているともいえる。アメリカの社会学者によれば、行列に並ぶ不快感は、無力感、焦燥感そして不安感に由来すると述べている。民主主義には一定の均質性が必要だが、行列を見ると、工業化社会が近代民主主義の母体であることが分かる。私は行列に賛成だ。そういったルールを守るのは大切だ。
 その理由は第一に、ルールを守ることで物事がスムーズに進むからだ。行列には平等主義が根ざしている。来た順に並ぶのが常識となっているし、後から来ても割り込む権利は誰にも無い。それを、みなが共通理念として持っているからこそ、物事がスムーズに行く。たとえば、ラーメン屋でその日限定のラーメンを食べたくて行列ができたとする。出遅れて並んだ人たちはラーメンを食べれなかったとしても文句は言えない。彼らもそれをわかっているからこそ、諦めがつくし、食べたいと暴走する事だって無い。こういうときに行列という秩序を保つルールが無いと物事は順調には進まない。
 また、第二の理由に、ルールを守らないと混乱が起こるからだ。公の場で、みなが好き勝手に割り込んでもいいことになってしまったら、いざこざが起きるのは目に見える。たとえば、ディズニーランドとディズニーシーの合計入場者数が3億人を突破した、というデータがあるが、この膨大な数の人を列を作るという概念がなければ混乱させずに誘導させることはできない。みんながみんなルールを守ることで争いもおきないし、物事が自然とスムーズに進むことになる。
 確かに、高齢者や障害者の人たちには列を譲って配慮が必要とされる場合もある。しかし、「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである。」という名言があるように、ほとんどの場合、行列は社会の秩序を保つという点で重要な役割を果たしている。ルールを守らなかったときのことを考えてみれば、そのことがわかるだろう。

   講評   kira

 もっちいさん、こんにちは。行列のルールは私たちの社会を安定させています。反対に言えば、安定した社会だから、みんな整然と列を作ってルールを守ることができるとも言えそうです。民主主義を支える母体なのですね。
 ラーメン屋の行列を考えたのですね。もしもここに共通の理念がなかったならば、大変なことになるでしょう。なにしろ「食いものの恨みはおそろしい」と言いますから。
 もしも、ルールが守られなかったら。多くの人が集まるテーマパークなどでは、大混乱が起きます。だから、整然と並べるように工夫されています。ディズニーランドは、楽しく待てるような工夫もあって、好感が持てますよね。考え尽くされたサービスだと思います。
 たしかに、個別の事情をくむべき案件もあります。なんでも先着順では、かえって公平が保たれないこともありますね。しかし、やはり私たちの意識の底には、ルールを守って尊重しあうという市民意識があってほしいですね。

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