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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ここが変だよ日本人   メロディ・ブルー

欧米では「はい」も「いいえ」も同じ様にはっきり伝えようとする。日本人はその「いいえ」を聴いて、少し強すぎるのでは無いかと感じる。それは私達が日ごろ「いいえ」をやや控えめに言う習慣がついているからだと思われる。肯定するときは調子よく「はい!」と答えるのに、否定するときは無意識に声を落としてしまう。欧米人は人格をもった一個の人間なら責任ある態度をとれと言う。彼等は事実そうでないことを曖昧にノーというのは質問者に対して失礼ではないかと考えているのである。日本語の否定は質問の文型あるいは質問者の意向に向けられているが、英語の否定は質問を受ける側の現実の行為の有無に向けられている。だから英語では「ノー」とはっきり言うことが出来、むしろ、事実を事実としてはっきりと否定することが相手の尊重にも繋がる訳である。
私は欧米人の様に「いいえ」をはっきり言えることは大切であると思う。私は昔友人とクリスマスプレゼントを交換したことがあり、二人とも筆箱が欲しいと思っていたのでそれぞれで筆箱を買うことにした。これまで自分はピンクが好きだったということを友人は好く心得ていたので「じゃあ、ピンクの筆箱買ってくるね!」と物凄い笑顔で言ってくれた。…しかし、私は最近友人の影響で黒にハマり出していたのである。その頃から小物もノートも欲しい物も何もかも黒ばかりであったのだ。しかし、私はその友人のテンションに圧されて「黒でお願い」と一言も言えないまま曖昧にしてしまい、結局その後ピンクで薔薇の大きなコサージュが付いた筆箱を貰ってしまったのだ。「どう?」と聞かれたとき、「可愛いね」いや、これもこれで中々気に入っているしぼろぼろになってしまったが今もちゃんと使っている。しかし今でも少し心残りだったりしてもどかしい堂々巡りを続けたりしてしまうのだ。これからはちゃんと友人にはノーとはっきり言える様になろうと思った最初の瞬間だった。それまでは小学校の奴等は本当長い付き合いだったから嫌とか嫌じゃないで悩んだりはしなかったので、少し一人で驚いた。
だが、日本人がこうして事実を否定することが出来ない(または否定しても控え目に云うことしか出来ない)のは、それが相手に対しての思いやりであると思っているからである。先の私の様に「いいえ」とちゃんと言えなかったのは、今となっては言い訳にしか見えないだろうが私の一言で彼女が不快な気分になったら…と考えてしまうからなのである。例えば20世紀を代表する物理学者であるアインシュタインが「日本人が持っている謙虚さや質素さ、純粋で静かな心を忘れないでほしい」という言葉を残している。これを安部元総理大臣が所信表明の時に引用しているが、これは日本人が持ち合わせる長所でもあるのだ。相手が傷ついたりしないか、そういった気配りが日本人は出来る。そのことの表れが「いいえ」を控え目に言う理由なのである。
もし日本人を欧米人の様に物事をはっきり言える様な民族にしたいならば、「三つ子の魂百まで」とも言うが先ず子育てから変えていかなければならない。欧米人の子供は生まれた時から親と子が対等であることに対し、日本人は子供のうちから「目上の者に逆らってはならない、大切にしなければならない」と躾けられていくのだから、それを止めて欧米人の様に子供を教育することが必要不可欠なのである。私は自分の意見をちゃんと言えない人に腹が立つのでやはり子供を教育する場合は欧米人の様な教育をしようと考えているが、それは人それぞれである。二つの考えはどちらも正しいものだからだ。大事なのはどちらの国の考えも理解する努力が出来る様になることなのである。

   講評   koni



【第一段落】 要約は、よくまとめています。

【第二段落】 一つ目の意見を挙げて、体験実例を書くことができましたね。「薔薇の大きなコサージュが付いた筆箱」という説明がリアルでいい。「堂々巡り」のようすもよくわかる。よい説明です。小学校の同級生とのかかわりを書いた文は、もうすこし詳しく説明しよう。小学校の同級生との中では、自分の意見をはっきり言うことができていたということかな。
「小学校の奴等は → 小学校の奴等とは」

【第三段落】 二つ目の意見を挙げて、伝記実例と社会実例を書くことができましたね。第二段落の実例と変化があり、とてもいいです。わかりやすい説明ができています。

【第四段落】 ことわざの引用をして、総合化の主題でまとめることができました。このまとめは、すばらしい。

 よくまとめています。清書候補です。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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