創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日3224 今日3261 合計58821
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   昔からの言葉   かせり

 漢語は社会状態の変化のために合わなくなるものが多い。私も、小学校の頃に「下駄箱係」というのになったことがある。誰も下駄を履いてくる人がいないのになぜ「靴箱係」にしないのか、と考えたことを覚えている。また、私の母はパジャマのことをたまに「寝巻き」という。このように、昔から使われている言葉は今では実際のものと異なっていることがよくあるのだ。私は、実態に合わせて言葉を変えていくべきではないと思う。
 第一の理由に、昔から使われている言葉にはそれぞれ意味があり、それを変えれば混乱が起こるからだ。私が去年の今頃、祖母と買い物をしているときに祖母にどんな服が買いたいのか、とたずねられた。私は、「うーん。。。タートルネックが欲しいな。」と答えた。すると祖母は「何それ?」という顔で見てきた。それを見ていた母が、「お母さん、“とっくり”のことだよ。」と言った。とっくりという愛着が着いて親しまれていた言葉があるにも関わらず、新しい「亀の首」、または「タートルネック」という名前が付けられた結果、このような混乱が起きてしまったのだ。
 第二の理由に、新しい言葉にかわれば同じ国の人でも言葉がうまく通じなくなるからだ。近頃、「若者言葉」という言葉を良くきく。テレビで、「爆睡」という短い言葉が若者の間では「爆」という一文字に変わっているといっていた。こうなれば、お年寄りが若者と話していても、何を言っているか分からないだろう。NHKが去年行っていたアンケートによると、回答者の半分以上が言葉を短縮したり、変えていくべきではない、と答えたそうだ。これは、ほとんどの人が言葉を変えるべきではない、といっているということだ。
 確かに、物が新しくなれば言葉もそれに合わせたほうがわかりやすい。私の中一の国語の教科書に、金田一秀穂さんが若者言葉、または新しい言葉について書いていたページがあった。そこで、彼は若者言葉は日本語をもっと豊かにしているのではないか、という意見が書いてあった。しかし、「存在するものには良いとか悪いかを言う前に、すべてそれなりの理由がある。」という名言のように昔から馴染まれてきた言葉を変えないほうが私はいいと思う。

   講評   tama

 実態に合わせて言葉を変えていくと混乱が起きたり、年代の違う人と話すときには、うまく伝わらなくなると考えることができました。私もかせりさんのように、筆が入っていないのに「筆箱」というのは不思議だな、と考えたことがあります(笑)。同じように「下駄箱」、「寝巻き」という呼び方は、現状を考えるとふさわしくないという意見もありますが、だれにでもわかりやすく、親しみやすい言葉であることは間違いありませんね。

【体験実例・データ実例】 新しい言葉では、会話が成立しないこともありますね。たとえ「若者」であっても、その語源を知っていて使う言葉と、そうでない言葉とでは、ものに対する見方も違ってくると思います。やはりなじみのある言葉の方が、使うときに実感がわきますね。NHKの調査アンケートには、とても説得力がありました。教科書から引用した文を入れながら、自分の意見をしっかりと書いたところもよかったです。非常に読み応えがありました。


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)