創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2566 今日2377 合計4943
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   東方明珠塔探検隊   髑髏

 東方明珠塔探検隊                             髑髏          
「わお、高い。それにすっごく綺麗。」
「本当。ほらほら、北京が微かに見えるよ。」
北京という言葉が出できたら、皆さんは今私がどこにいるか見当がつくだろう。そう、1月4日中国・浦東の東方明珠塔の350メートル展望台にいるのだ。東方明珠塔は、上海のランドマークタワーという名で知られる、468メートルのテレビ塔だ。その圧倒的な高さとユニークなデザインから上海のシンボルとして親しまれている。この塔の一番面白いところは、高くなるにつれて展望台もどんどん小さくなっていくことだ。だから、一番高い展望台の350メートル展望台なんか、じっくり見たとしても1周するのに5分もかからない。                                           
マリンタワーの展望台はどうだろうか。やはり、高くなるにつれて展望台が大きくなっている。高い方が眺めがいいため、より多くのお客を収容出来るようにするためか。それとも東方明珠塔がユニークさをアピールするため、わざとそういう形にしたのか。これは、展望台の謎ともいえるだろう。と私は思った。
350メートル展望台には、まるであたかもこれから地理の勉強をするかのようにずらーりと国旗のかかれたお皿が並んでいた。そのお皿には、その国の言葉で中国の首相・温首相への手紙が書かれていた。もちろんそのお皿の中に日本のお皿もあった。そのお皿には、「これからも仲良くしましょう。」ということが書かれていた。第2次世界大戦で日本が中国を侵略して、一時日中の関係が悪くなった事があっても、日本国民としてこのような事が書かれて心が和やかになった。
聞いたところによると、この東方明珠塔にはジェットコースターがあるらしかったが、あまりにも華麗な風景にすっかり心を奪われ、その事をうっかり忘れていた。出口ゲートに行く階段がある階にたまたまジェットコースターがあり、偶然そこに目が止まったおかげで、私は失われていた記憶を取り戻すことが出来た。母も、自ら
「ねえねえ、乗ってみる? 世界で一番高いジェットコースターだってさ。せっかくのチャンスだよ。チャンス、チャンス!!」
「分かったよ。じゃ、乗ってみるよ。」
と言ってくれ、私は座席に着いた。しかも貸切状態でだった。どんな恐怖感が待ち受けているのか回想にふけっていると、
「ジリリリリリリリリリリリ。」
と突然けたたましくベルが鳴り始めた。神経にびりびりくるなあと思っていた、正にその時、
「ガックンガックン。」
と鈍い音を立てて視界が真っ暗になった。真っ暗だからレールが見えないなあと不満になったら、急に急降下し始めた。
「ふぎゃあああああ。」
と叫ぼうにも、恐怖で肺から空気が逃げてしまい、叫べなかった。私は心底怖くなって思わず目を瞑ってしまった。しばらくたって恐る恐る目を開けてみると、信じられない光景が広がっていた。東方明珠塔のプラモデルのイルミネーションがあったのである。その姿に見とれていると次のイルミネーションが見えてきた。北京の町並みだった。さまざまな家、店、公園。全てが丁寧にライトアップされていて、目を見張るものばかりだった。でも、私は気づいていなかった。コースターがひそかに上昇していたのを。次の瞬間、コースターが斜めスピンを始めた。まるで、嵐にあったボートのようだった。私の頭の中には、まだイルミネーションの色彩が残っていてジェットコースターが回るにつれてどんどん玉になっていった。異次元空間に引越ししたようだ。と思った。
「ギギーー。」
という不気味な音と共に、コースターは止まった。全ては終わった。
 東方明珠塔の探検はスリル満点だった。正月そうそうこんなに怖い思いはしたくなかったけれど楽しい一日だった。東方明珠塔は、日の光に照らされて輝いていた。

   講評   inoko

 髑髏さん、こんにちは。
オリンピックをひかえている北京。より活気づいていることでしょうね。東方明珠塔は、468メートルということですから、東京タワーよりも高いテレビ塔なのですね。それにジェットコースターが併設されているなんて、ちょっと驚きです。スリル満点なのも、うなずける話ですね。「ギギーー。」という音は、こわそうだなあ。
☆ 興味津々の表情で、東方明珠塔を探検している髑髏さんの姿が目に浮かびます。お母さんは、ジェットコースターのスリルを体験したのでしょうか?

どんな恐怖感が待ち受けているのか回想にふけっている → 想像にふけっている






毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)