創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   時と場面に調和して   怪盗ピエナ

 建物は周りの風景との関連の中で見るものだ。しかし、現在の社会では周りの景色を無視した不調和の建物が多い。
 その原因は、わたしたちが戦後、伝統のよさを否定したからではないだろうか。日本は戦後欧米に追いつこう追い越そうという動きがあり、どんどん欧米の文化や生活が日本に入ってきた。そして、いつのまにか〝日本の文化は古い!!やはり欧米の文化が一番だ!〟という意識が出来てきた。おコメを食べる人が減ってきて、パンなど欧米のものを主体として食べている若者が増えている。やはり、たたみのある部屋ではパンなどの洋風なものは食べてほしくない。逆に洋風の店に白いおコメがあるとさめてしまう。やはり、場面に合ったことをしなくては、どこかおかしな印象を得てしまう。
 また、もう一つの原因は、今日の社会が利益にならないものは評価しないという論理で動いているからである。景色との調和というような利益にならないものは、どうしても後回しにされがちなのである。最近の研究によれば、恐竜は色を近く出来たのではないかといわれている。そうすると、恐竜の表皮も実はもっとカラフルだったのではないかとのではないかと推測される。恐竜の子孫といわれる鳥類は、クジャクなどにみられるように美しく自分を装っている。そこには、生存の必要以上に、周囲を美しくするという意志も働いているのではないかとさえ思われる
 確かに、周囲との調和を強調しすぎれば、社会の停滞を招く。しかし、わたしたちはもっと周囲との調和を考えていく必要がある。今、〝空気読めない〟いう〝KY〟という言葉が流行っているが、学校生活、社会の中で空気を読めない人は、目に余る。かには甲羅に似せて穴を掘るといわれている。しかし、人間は、周囲の環境に合わせて自分の甲羅を変えていくことが出来る生き物だ。周りとの調和をとれないものは、社会では上手くいかないという名言があるように、周りとの調和を大切にしていきたいと思う。

   講評   mako

 風景となじまない建造物も数が増えてくると慣れてきませんか? はじめは斬新で違和感があったピカピカガラスのビルも、こうたくさん次々と建ちならんでくると、何とも感じなくなってしまいました。こうして日本の景色も変わってきたんだろうなあと思う。
 わたしの育った家の前に、大きな公園がありました。ちょうど真ん中あたりに秋になったらまっ黄色に色づくはっぱがきれいな並木道がありました。大きな木で美しく、そこだけ少し北海道かどこか外国のような雰囲気がして好きでした。
 ところが、ある日突然、工事が始まって、木が全部切り倒され、その上に何の情緒もない橋が作られたのでした。公園は、この無神経な橋に分断された格好になり、橋の下は、いつも薄暗く、何ともいえない気持ちになりました。
 わたしは、その橋を見るたびに前の風景を思い出しますが、橋は、もうすっかり町になじんでいて、今では、前の風景のほうが何だか夢かまぼろしだったような気さえしてくるのです。
 景色は、人の暮らしの変化と共に変わっていくもののようです。暮らしの中で、変わらず守っていきたいものを見つめなおしていかなければならないと思います。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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