国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   慰霊祭   ドラゴン

 慰霊祭のたびに官僚たちの挨拶がある。「……みなさまの尊い犠牲の上に今の平和があることを決して忘れず……」という言い回しを何度か聞いた。そのたびにそれは違うと思った。犠牲がなければ今の平和がなかったわけではないだろう。早い話が、一九四四年末の段階で大日本帝国ファシスト(軍国主義者)政権が降伏していれば、三月十日の東京大空襲の死者十万人も、沖縄戦の死者二十三万人も、ヒロシマの死者十五万人もナガサキの死者七万人も出さずに済んだ。同じように、シンガポールで死んだ人たちも南京で死んだ人たちも、そもそも日本軍が来なければ自分たちは…と言うはずだ。誰だって同胞たちの死を無駄とは思いたくない。意義のある崇高な死と見なしたい。しかし、無駄と認めないのは、自分たち人間の愚かさを糊塗することに他ならない。数百万人の死という犠牲の上にしか二十世紀後半の平和が成立しないのだとしたら、そんな平和はいらない。薄っぺらな政治の言葉ではなく、戦場で何が起こったかを確定してゆく堅固な言葉によって、あの戦争を定義した。『レイテ戦記』を読み返すのも、ぼくにとっては今年の夏の黙祷の一つだった。戦争の悲惨さを後世に語り継ぎ、反省することは大切だ。
深く反省することは、新しい出発の土台となるからだ。つい最近仲の良い友達とけんかをしてしまった。最初は相手をふざけてからかっていたが徐々にエスカレートして激しい口論になってしまった。その後一週間ほど口を利かずにすごした。最初きっかけは自分が作ったので素直に深く反省して謝ったら友達も許してくれた。それからはそんなことはしないようになった。
しかし、どうしたら戦争にならないかを論理的に考え、対策を立てることも大切だ。つまり、反省よりも、そういうことが二度と起きないように工夫をすることの方が大切だということです。よく、「すみませんではすまないだろう」と言うことがありますが、「すみません」と謝っている暇があったらその分実際に効果のあることを考え実行しろということである。昔話の桃太郎は、どうしたら凶悪な鬼たちを退治できるかを具体的に考えた末、犬、猿、キジを家来にすることにしたのだ。(たまたま出会っただけのような気もしますが。)又は、「さるかに合戦のかに軍団は、綿密な計画を立てたからこそ猿を倒すことができたのである。つまり、桃太郎の村の人たちは、鬼にさらわれた人の慰霊祭などを毎年盛大にやるかわりに、鬼を退治に行くという現実的な対策を立てたということだ。

   講評   kira

 ドラゴンくん、こんにちは。総合化の主題に入って、最初の感想文です。
 筆者の文章から、ふたとおりの意見を読み取ることが主眼でした。うまくふたつに分けて述べることができました。まずは、深い反省です。これは、下手をすると後悔だけに終わる危険性がありますが、痛みを感じることは大切です。戦争を悼んでいる作品など、具体的にあげてみるのもいいですね。
 しかし、未来のためには論理的な分析や反省も大切です。昔話を複数挙げて考察できたね。行動に移せるような対策がないと、未来は変わらないかもしれません。

 このあとに「総合化」のまとめが必要です。二つの意見に理解を示して、第三の意見で大きくまとめてみよう。



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