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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   Real Kindness   PINPA

 「皆も卒業したらきっと分かるよ。」卒業生の講演会で先輩が言っていた言葉。私たちの担任の先生は学校内で厳しいと有名な先生だ。また先輩は在学中には嫌で嫌でたまらなかったし、なぜこんなにも厳しく怒るのかと思っていたそうだ。しかし卒業してから大学に行き、先生が自分たちにしていたことは厳しさであり優しさだったと分かったそうだ。「あの時先生がいなかったら僕は一生誰にも教わらなかったでしょう。」確かにまだ16年しか生きていない私も小学校のときなどを考えてみても、今はっきりと覚えているのは優しかった先生よりも厳しさをも持ち合わせている先生だ。このようにお互いの傷をなめあい、弱点を知りそげ隠しながら付き合う偽りの優しい関係ではなく、叱ってくれるところは叱ってくれる本当の優しさを私達は持つべきだ。
 その第一の方法として自分に厳しくなるべきだ。かつて私が先生から聞いた話なのだが、よく叱る先生ほど叱るということは本当は一番嫌いだそうだ。叱る行為は自分が相手の非に対して言う行為であり、またその相手を愛しているからこそ叱ることは苦しいそうだ。最近学校現場でも話題になっているモンスターペアレンツ。これは自分に優しく、他人に厳しくの典型的例でもあるだろう。自分の子どもばかりを棚に上げて他人の非ばかりを見るモンスターペアレンツの行為は、一見子どものためかと思うが、本当に困るのは後々社会に出るその子どもなのだ。私も小学校の頃色々な先生に怒られたことがあるが、今思えばもちろん毎日は嫌だが怒られること無く卒業しなくてよかったと思う(もし怒られてなかったら、中学や高校に行っても同じような馬鹿をしていたのだろうか・・笑)。叱ると言うことはマイナスに見られがちだが、それは無償の愛でもあるのだ。
 第二の方法としては叱るという経験を持つ大人になることだ。叱られたと言う経験がない子どもが大人になれば、当たり前に自分が子どもを叱ることは不可能だ。実際に虐待を受けた子供というのは自分が親になったときに絶対自分は自分の親とな滋養にはならない!と固く決心するそうだ。しかし虐待という親からの行為しか受けていない人には子供に対する本当の接し方が分からず同じように虐待をしてしまい、虐待の連鎖が起こってしまうそうだ。私達の両親が子どもだった頃には『地震・雷・火事・親父』と怖いものを挙げていた。このように昭和の古き良き時代には子供は親の背中を見て育つことが可能であった。優しさだけが優しさではないという風潮をもっと現在の社会にも一般的にするべきだ。たまにはサザエさんに出てくるお父さんの波平がカツオやサザエのするように「馬鹿もーん!!」と言われることも大切なのである。
 確かにただがむしゃらに怒ったり、これがしつけだと言って虐待のような過激な体罰は逆効果を招く。しかし自分の行った行為が良いのか悪いのかと教えるという意味でのしかる行為は必要なのである。一生子供でいたいと思っても大人になるのが生命の宿命。その宿命に従い、上から下へと後世にも叱る行為を伝えていくことは非常に大切なのだ。最近は「そんなの関係ない!」という言葉が流行したが、他人なんて・・・と言わずに「そんなの関係ある!」という風に考えなくてはならない(ことわざの加工)。叱るとは怒りの塊ではなく、優しさの魂なのである。(自作名言)

   講評   hota

「叱る」ことをテーマに、「社会実例」、「体験実例」、「歴史実例」などさまざまな実例を挙げ、説得力のある意見文が書けています。いいですね。特に、「歴史実例」で昭和の「古き良き時代」の父親像として、波平さんが挙げられているのがいいですね。(私たちにはついこのあいだのような昭和が、すでに「古き良き時代」になっているのは、驚きと共に寂しさも感じますが。)

 ところで、今回は要約はなしですか? 作品としてはよくできていますが、清書以外は、要約も入れた方が練習にはなりますよ。

 細かい誤字がいくつかあります。注意。それと、タイトルは、やはり「Kindness」よりは「Love」でしょう。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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