国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   われわれ自身は必ずしも意識して   かかと

 私達は普段意識していないが、日本語の「すみません」には色々なニュアンスが含まれている。何かミスをしてしまった時にすみません、と言えば謝罪の意味があるし、何かをしてもらった時にこの言葉を使えば感謝の気持ちを表す言葉にもなる。このような言葉は英語に訳すとI’m sorryとなる。では、「いただきます」や「ご馳走様でした」といった言葉は外国いったいどの様な言葉になっているのだろう。いつも当たり前の様に使っているこれらの言葉も、実際他の国の言葉に当てはめてみると、実はないのである。そこには日本と外国での文化の違いが大きく関係していると言えるだろう。日本では、昔からあらゆるものに神様がいると考えられている。植物にも、動物にもだ。もちろん食物にも神様はいると考えられていたのだろう。しかしキリスト教を基盤にして成り立っている国では、食べ物に神様がいるという発想はどこにもない。このような化の違いが、言葉の微妙なニュアンスの違いをもたらしたのだろう。
 私達はこういった言語がもととなっている言葉のニュアンスのちょっとした違いに気づき、それを自覚する必要がある。その為には外国の言葉に触れ、慣れ親しんでいく必要があるだろう。日本語を基盤として今まで生活してきた人は、その言葉に含まれている微妙な違いを無意識のうちに意識して、をれを使い分けているので、困ることはないだろう。しかし外国の文化に触れることで、その言葉がどのような使い方をされているかが理解でき、また海外ではその言葉がどのように扱われているかを学ぶことで私達が使っている言語が他国でどのように受け取られている知ることができる。こうしたことを学ぶことで他の視点で日本文化に触れることができ、違った受け止め方ができるだろう。
 また数世代前の人たちが使っている言葉においても、さまざまな状況が読み取れる。今の時代ほど外国との文化交流が盛んでなかった私達の祖父、祖母にあたる世代では、今とは少し違った物の考え方を持っていたに違いない。お年よりの方はよく、長いものに巻かれろなどといったように、あくまでも受身の姿勢を維持し続けることがいいことであると考えている。アメリカやヨーロッパの国の殆どでは、日本とは正反対である、自分を主張することがいいと考えている。このような違いからも、日本だけの独特な考えかたを自覚することが出来るといえる。
 独自の文化を守り続けるよりも、世界という大きな波に乗って、文化を共有し合った方がこの時代では好都合かと思われがちではあるが、私達だけの唯一の文化を守り抜くことも大事だ。日本では常に受身であるということから、個人のレベルで言うと非常に弱い立場だと言える。しかし、会社や組織など大きな集団となると、我こそは、といった考えを持っている人が少ないので、皆が一致団結し、他の国の団結の強さよりも、強い団結をすることができる。この団結の強さを守り抜くためにも、私達は日本独自の文化を守り、一人一人が自覚していく必要がある。

   講評   nane

 「すみません」を日本の文化というところからうまく論じたね。
 外国の言葉を学ぶことによって自覚を持つという方法は、何か具体的な実例が書けるとよかったかな。面白い例を考えてみよう。欧米では常識のようになっているが、日本では違和感のある表現など。
 お年寄りの「長いものに……」も、もう一つぐらい面白い例があれば入れていこう。年配者はよく使うが、若い人はめったに使わないことばなど。例えば、「世間」など。
 反対理解はよく考えた。言葉には普遍的に伝わる面があり、実はそれが中心の役割だけど、その一方で文化に根ざした面もあるということだね。
 全体の構成がわかりやすい。清書をするとしたら、実例を書き加えていこう。


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