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　　　除夜の鐘　　　ミスターカービィ

「あけましておめでとうございます。」
ぼくは、元気よく言った。いまは、記念すべき２００８年１月１日になったばかりだ。
　２００７年１２月３１日、ぼくはこの日「絶対にやってやる。」と心に決めていたことがあった。それは、除夜の鐘を聞くことである。ぼくは、今日まで一度も除夜の鐘をまったく聞いたことがなく、新年をきちんと祝うことができなかった。だから、今日こそは絶対に除夜の鐘を聞いてきちんとした新年の迎え方をしよう、と心に誓ったのである。
　そして、その日の夜。ぼくは、時計をチラッと見ながら、冬休みの宿題を少しずつやっていた。あと２０分か、と宿題をやめ、ぼくはリビングに向かった。ぼくは、勉強に疲れたのか、お腹が空いてきていた。そして、ぼくは、年越しそばの変わりにカップラーメンを倉庫から取り出した。「あと１０分、もう少しで２００８年か。」と考えながらカップラーメンにお湯を注ぎ込んだ。
　ガチャ、ガチャ、ギイーッ
家のドアが開く音がし、父が「ただいま」といいながら帰ってきた。ぼんは、急いで玄関に向かうと、父を僕は呼びにいき、いっしょに新年を迎えることを言った。
　そして、いよいよ一分前、「よし、今年こそきちんとした年を迎えれるんだ。」とドキドキしていた。時計を僕たちは獲物を狙うライオンのように、ジッーと見つめた。
　チックタクチックタク
いよいよ５秒前、ぼくと父は運命のカウントダウンをした。
「５,４,３,２,１あけましておめでとうございます。」
ぼくは、その言葉とともに除夜の鐘の心地よい音を聞いた。
ゴーーン、ゴーーン。
それは、とても長くてとても大きい綺麗な音だった。こうして僕は、初めてきちんとした新年を迎えられたのだ。
　総合百科事典ポプラディアで「除夜の鐘」と調べると「１２月３１日と１月１日に１０８回ならすかね。中国の宋の時代に始まり日本に伝わった。」と記されていた。ぼくは、除夜の鐘が中国から送られてきたことに驚いた。
　ぼくは、除夜の鐘とは一年の始まりを祝う大切な行事だとわかった。
　ゴーーンゴーーン
僕の心には、まだあの心地よい音が残っている。

　　　講評　　　kira