創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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思いやりを大切に まーたん
一流ホテルのロビーでは、「ボーイにむこうからやって来させる」のでなければならない。それが一流のホテルを利用する一流のやり方なのだ。これは簡単なようでなかなかできない。指をちらりと持ち上げた程度では、ボーイなんか来てくれない。しかし、飲み屋でおねえちゃんに焼き鳥を頼むのではないから、「おーい」と叫んだり、パチパチと手をたたいたりするわけにはいかない。ロビーに這いいてきた時に、あらかじめボーイに注目させておき、その一挙手一投足に意味を持たせておいて、タイミングよくちらりとやらないと、これは空を切る。ただし、難しいだけにこれが成功した時に感動は、えも言われない。ホテルのロビーにいることの、奥義に達したのだという気がするのである。
確かに、その場に応じた振る舞いも大切だ。例えば、学校に通学するのにド派手な格好をして行ったらおかしい。最近の中学校は私服制の学校も多い。だが大体の中学校は制服制だ。勉強をするのに相応しい格好だと思う。また、周りの人が制服で通学しているのに、一人だけかわいい服装をして通学したらさぞおかしいことだろう。とても目立つ。これこそ『KY』だ。空気をよんでいない。そして更に極端な事を言うと、葬式に私服を着てきたらどうだろう?周囲から、白い目で見られるだろう。それが真っ赤なチェックのシャツなど、普通以上に派手な格好だったとしたら、もう最悪だ。完全に浮く。ウケ狙いだったとしても、それは通用しない。ふざけている時ではないのだ。まぁ、そんなことをする人はいないと思うが…。
しかし、自分らしさも大切だ。個性を尊重することも良い事だと思う。私の友達で、とても個性的な子がいる。その友達は女子なのだが、制服以外では絶対にスカートを履かないという、ボーイッシュな子だ。そして、小学校の時には卒業式にスウェットで来た。皆が清楚なスーツを着ている中、一人だけ部屋着のようなスウェットだった。正直、その姿を見たとき、ええー!!??と驚いた。一生に一度の小学校の卒業式に、スウェットで登場する人がいるなんて、思ってもいなかった。しかも、それを本人は全く嫌がっていないのだ。私だったら、絶対に嫌だ。しかし、その個性も良いと思う。周りに流されないのは良い事だ。芯があるのだ。いつもいつも人の意見に流されてばかりいたら、結局自分の意見を人に伝える事ができないままだ。それより、自分らしさを大切にして自分の意思をしっかりと伝えた方が絶対に良い。昔話では「裸の王様」の中に似たような話がある。王様は本当は裸なのに、
「この服は愚か者には見えないのだ。」
と言い町の人は、
「綺麗ですねーすごく似合ってますよ。」
などと、王様を褒めた。しかしある少年が、
「王様は裸だ!」
と言った。これはすごい勇気だ。皆と違う意見を言うということはなかなか勇気がいるものだ。またすごく自分らしさを発揮していると思う。
確かに、その場に応じた振る舞いも、自分らしさもどちらも大切だ。しかし、一番大切なことは、周囲の人に対する思いやりがあるかどうかということだ。その場に応じた振る舞いをすると言うことは、周囲の人に合わせた行動をすると言うことだ。つまり、一般・普通の人がすることだと思う。しかし、自分らしさと言うのは人間一人一人が持っているものなので、皆やることが違っていると思う。どちらにしても「思いやり」を持つ事を忘れてはいけない。「家とは、外から見るためのものではなく、中で住むためのものである」という言葉がある。中に住んでいる人にとって一番心地よい状態が大切なのだ。
講評 kira
まーたん、こんにちは。2月もがんばろうね。
いつも高得点ですね。先生、負けそうだなあ。(注、負けている)
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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