創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥   ショウ

世の中には、世界をわかりきったものだと思っている人がいる。しかし、自分を異性人のように感じたり、自分が誰だかわからなくなってしまうこともある。でも、誰でも自分が宇宙のある惑星の上でごそごそ動きまわっているということは知っている。まだ小さい子ともう大人になっている人では、何かを見たときの感じ方が違う。例えば人が空を飛んでいたときに、子供なら、「人は空を飛ばない」という固定観念を持っていないが、大人では固定観念を持ってしまっているため、そうはいかない。同じ人間でもどうして反応がこんなに違うのか。それは習慣の問題だ。私たちは大人になるにつれて、世界そのものに慣れっこになってしまう。私たちは子供のうちに、この世界に驚く能力を失ってしまうらしい。それによって私たちは大切な何かを失う。
 僕は小さい頃、なぜ日本とドイツでは時間が違うのだろう、と疑問に思ったことがあった。日本にいる祖母、祖父に電話しようとしても、父が
「今は日本は夜中だから電話しちゃだめだよ」
と言っていた。
「何でまだこんなに明るいのに電話しちゃだめなの?」
 と聞くと、いつも同じ答えが返ってくる。
「ドイツと日本では時間が違うの。」
 僕は、世界どこの国も共通の時間にすればいちいち計算しなくてもすむんだけどなぁ、と思いながら、そのときは仕方なくすごしていた。日本に帰国したとき、まだ昼なのにとても眠たかった。時間が違う、と言うことは前々からよく言われていたので知っていたが、昼なのに眠いとは思ってもいなかった。これは、まだ幼稚園のころの話だが、小さい頃は、次から次へと疑問が浮かんできて、「なぜこうなるんだろう」といつも心の中で思っていた。今は、インターネットも問題なく使えるようになり、母・父に聞かなくても大丈夫になったがそれでも、学校で習ったことをよく考えてみて、疑問が浮かんだときは、積極的に質問している。どんどん知識を増やして、難しいニュースもきちんと理解できるようにしたいからだ。
 母に話を聞いてみた。母は子供の頃、どこから雨、雪が降ってくるのか不思議だったそうだ。特に雪国だったので、毎日毎日降り続いて、こんなにたくさんの雪がどこから来るのか、といつも思っていたそうだ。しかし、いくら空を見上げてもどこから来るのかわからずに、結局誰にも聞かずに終わってしまったそうだ。それともうひとつ不思議だったことがあるらしい。それは、川の流れのことで、雨が降った後に川に水が流れるのはわかるけれど、何日も晴れの日が続いてもかれないで流れ続けているのが不思議だったそうだ。これを、母(僕の祖母)に聞いてみると、
「雨が降ってもそれは一気に流れない。土にしみこんで、それからゆっくりと時間をかけて川の水になるんだよ。」
と教えてくれたそうだ。しかし、それでも母は晴れの日、たくさんの水が流れていることが不思議だったらしい。
人間にとって、不思議に思うこととは、成長の過程で、それを解決していくにつれて知識が豊富になっていき、また新しい疑問が生まれてくるということがわかった。これからもたくさん不思議に思うことを見つけて、「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」ということわざがあるように、積極的に聞いていきたいと思う。



   講評   siro

 ショウくん、こんにちは。幼い頃にショウくんが疑問に思ったこと、お母さんから聞いた話を詳しく書くことができました。時差の感覚というのは、確かに幼い子供が理解することは難しいかもしれませんね。でも日本に帰国したとき昼間でも眠いという体験をして、時差がどういうことなのか分かったようですね。言葉で聞くよりも自分で体験するとよくわかりますね。
 お母さんが疑問に思った頃は、どれも自然に関することですね。お母さんは幼い頃、空や川をよく眺め、よく考える子だったのでしょうね。小学校や中学校にあがれば理科の時間に雪の振る仕組みを習うと思いますが、その前に自分で考えることはとても大切だと思います。雪の女神がいるのかな、なんて想像も生まれるかもしれません。
 最後は題名にもなっている「聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥」をつかってうまくまとめていますね。
 大変よくできました。


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