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　　　きちょうで自由な休み時間　　　なつみかん

「ドタドタッ。ワーイ、休み時間だー！」
休み時間始まりのチャイムが鳴って、今日もまるであらしのように男子たちが外へ飛び出して行きました。
「うるさいなぁ。」
と教室の女子がふりかえります。その、うるさい男子たちが走る中に、私とＹはまじって校庭に飛び出していきます。
　私の休み時間のすごし方は色々です。外遊びのほうが好きなので、晴れの日には外でほとんどドッジボールをします。男子たちにまじってドッジボールをしていると、あっという間に休み時間が終わってしまいます。男子とドッジボールするなんてやだぁという女子の気持ちが私にはよくわかりません。
　雨の日は教室で読書やリコーダーをふいたりしています。それはそれで楽しいのですが、外で遊ぶほうがいいです。雨の日は休み時間が長く感じられます。
　私にはしばらく、休み時間が自由に使えない時がありました。器楽合奏クラブという、私がはいっているクラブが大会に出ることになっていて、その大会の練習を休み時間にもやることになったのです。ほとんど毎日だったのでバテバテ。クラブの担任の先生が
「これでも少ないんだよ。」
と言っていました。
「はやくドッジボールしようぜー！」
とろうかを走っていく男子を横目で見ながら、わたしはハァーとため息をつくしかありませんでした。
　母に休み時間なにをしていたか聞いてみると、
「ふじだなの下にある飛び石でおにごっこしてたよ。」
と答えが返ってきました。ふじだなは、四本の柱の上に屋根みたいなものがあり、その屋根からふじの花がたれさがっている所だそうです。話を聞いたとたん、私はうらやましくなってしまいました。飛び石なんて私の学校にはないし、跳んで跳んでおにごっこをするなんて、Ｙも喜ぶだろうなぁ。
　器楽合奏クラブで休み時間がほとんどないという経験をした時に、
(休み時間て、自由できちょうな時間だったんだなぁ。)
つくづく思いました。休み時間の大切さを知ったという面では、ある意味良い経験だったのかもしれません。
　「ドタドタドタッ！」
また男子がろうかを走っています。
「もう、なつみ、遅れるよ！」
はっとして私はリコーダーと楽譜を手に、音楽室へ走っていきました。

　　　講評　　　arare


　なつみかんちゃん、がんばってパソコン入力に挑戦してくれたんですね。すごい。少し直して、さらに完成度が増しました。いい作文です。