低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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本当の豊かさって かすみ
「日本人の生活は本当に豊かになった」という言葉を、よく祖父母が口にする。
国民皆が飢えに苦しむこともない。医療の発展や衛生管理の充実で寿命も大幅に延びた。毎日の暮らしで不自由を
感じることも殆どなくなり、お金があれば、ある程度安心でよい暮らしが可能な世の中になった。 しかし、お金だけで
本当の豊かさは求められるのだろうか。本当の豊かさとは何なのだろう。
確かにお金は豊かさに結びつく。食事を家族全員分賄い、暖かい家の中で暮らし、飢えや寒さに苦しまずに済むことは
人間の幸福である。
「衣食足りて礼節を知る」ということわざもあるように、豊かになって初めて学べることもたくさんある。自分に余裕が
できた分、他人に目を向けられるようになる。そして物事のありがたみも強くかんじられるようになる。
しかし、物が豊かなだけでは十分ではない。物だけでなく、心の豊かさというものは人の幸せに大きな影響を与える。
精神的な豊かさである。日本昔話の多くには、物と心の豊かさの対比をしているものがある。「花坂爺さん」でも二人の
おじいさんが出てくるが、結局は心の豊かさで勝っていたおじいさんが花を咲かせ、人々に幸せをもたらすことになる。
一方お金に目がくらんだ貪欲なおじいさんは、幸せな暮らしはできなかった。 これはかなり極端に描かれているが、物より
心の豊かさが人を幸せにする力があるのは事実だろう。今の社会は物は十分豊かになった。しかし科学技術を発展させ、
能率ばかり求めてしまえば、じっくり考える時間もなくなり、周りの人への気配りも疎かになってしまうこともあるだろう。
これは心の豊かさを徐々に人々が失いつつあるということである。
物の豊かさも心の豊かさも、どちらも大切だ。しかし「自分が考えるとおりに生きなければならない。そうでないと、ついには自分が生きたとおりに考えるようになってしまう。」という名言があるように、何よりも大事なことは周りが見えなくなってしまわないことだ。自分で自分をコントロールしていくことだ。 極端に心の豊かさだけを求める必要もなく、極端に今の時代に流されて自分を失ってはいけない。本当の豊かさを求めて自分を調整することが大切だ。 ものの豊かさも心の豊かさも持ち合わせられる、そういった理想像を、自分でコントロールし、自分で創りあげていくことができたらいいだろう。
講評 kira
もっちいさん、こんにちは。 2月もがんばろうね。
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