国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自由に言葉を使う   ゆっぴ

 「イヌをイヌと呼ぶのは適当に決まったものであって、別にさしたる理由があるわけではない。」
これは、スイスの言語学者ソシュールが言った言葉だ。私は、これを読んではじめてそのようなことを考えた。確かにイヌは理由があってイヌと呼ばれるのではないと思われるかもしれない。しかし私は、その名前をつけた人は何か表現したかったのではないかと思う。自由に言葉を使い、イヌという名前をつけたのではないだろうか。私は自由に言葉を使うことはよいことだと思う。
 その理由の一つ目に、あまりにもきっちりとした言葉で話をすると、話が面白くなくなったり、会話がはずまなかったりするのだ。例えば、友達と話をしているときに、きちんとした言葉で話をしていたら、面白い話題でも面白くなくなってしまうかもしれないのだ。親同士の会話の中でも、きちんとした話し方で話すと、「はい、そうですね。」と言って会話が終わってしまい、話がしにくくなる場合がある。しかし、自由に言葉を使い、話をすればその後も会話が続くのではないだろうか。
 二つ目の理由には、自由な話し方をすれば、その時代ごとに新しい言葉が生まれたり、新しいパターンの言葉がはやったりする可能性があるのだ。例えば、一年間の最後のほうに、「流行語大賞」と言ってその一年間ではやった言葉を発表するというものがあったりするのは言葉を自由に使うことによってできたのではないだろうか。文化庁によるある調査では、「八割弱の人たちが言葉や言葉遣いに関心を持っている。」という結果が出ている。(データ実例)この結果から分かるように、最近ではたくさんの人たちが「言葉」というものに興味を示している。言葉は自由に使い、自分が使いやすいように使っていけたらいいのではないだろうか。
 言葉を自由に使えば使うほど、混乱を招くことが多くなるかもしれない。太陽の色が黄色だと思う人と赤色だと思う人とがいて、あるほかの人が「太陽のような色になる」と説明した場合、太陽が黄色だと思う人は黄色、赤色だと思う人は赤色になるのだと思ってしまう。このようなときに、「太陽の色はオレンジだ。」と決めてしまっていれば、さっきのような混乱は防げるだろう。しかし、もし太陽の色はオレンジだと決め付けてしまえば、人々から想像力が奪われてしまい、それと同時に自由も奪われてしまうのだ。だから私は、言葉は自由に使うことが大切だと思う。「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない」といわれるように、自分の思っていることは自由に言葉を使って表現することによって、初めて自分のものになるのではないだろうか。

   講評   inoko

 ゆっぴさん、こんにちは。
言葉には、いろいろな力があります。人を傷つけることもあれば、人を勇気づけることもあります。相手を思いやって言葉を選ぶこともあれば、相手をわざと落ち込ませようとひどい表現を使うこともあるのですね。それが、人間と人間の関係を良好にも複雑にもしているというわけです。しかし、このような言葉の使い方は、何にでもあてはまるというわけではありませんね。ゆっぴさんが書いている太陽の色の話は、とてもわかりやすい。決まった言葉で表すことで、共通の認識や感覚を持つことができるのですね。言葉というのは、いろいろな使い方があるのだということをあらためて感じることができましたね。




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