国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   見た目と衛生の程度   サニー

 日本のリンゴは病気見舞いのぜいたく品として出発し、外観重視の高級化の道を歩いてきた。料理を目でも食することが身についている日本人にとってより美しいものが食べたいというのは国民性かもしれない。また、全ての食べ物は、見た目に汚いよりはきれいなほうが精神衛生にいいことも否定できない。日本のリンゴは、リンゴ園に地面を銀色のシートで覆ってその反射光でリンゴの尻を赤くしたり、害虫よけの袋かけをしたりしている。そのリンゴの袋かけは果実の葉緑素の形成を抑えて袋をはずしたあとのリンゴを着色させるためにも行われている。その代わり、糖度は下がり、味は確実に落ちる。この奇妙な日本人の美意識には、いささかの軌道修正の必要がある。   <要約>
 僕は町のスーパーや田舎の道の駅の野菜売り場を見て気付いたことがある。それは、スーパーでは、きれいないい形の野菜がほとんどで、きれいにパックに入っていたりするが、道の駅などでは、曲がったきゅうりとか、まるで人の足のように二股の大根や、虫食いのあるレタスなどもあり、包装されないまま置いてあったりすることだ。僕が買うとしたら道の駅のほうを買う。なぜなら、地元の産地直送が多く新鮮だし、安いからだ。それに、有機農業で作られたものも多くて安全だし、農薬も減らすということは環境にもいいからだ。見た目が悪くても料理のしかたを工夫したりすれば結局は同じだし、味も勿論同じだ。また、虫食いのところは取り除けばいいだけだ。人も、野菜も、外観より内面のほうが大事なのだ(笑)。
 最近、いろいろな食料の安全が脅かされているニュースをよく聞く。例えば、賞味、消費期限の偽装など、たくさんある。僕はこのニュースを聞いて、何かおかしいと思った。不二家問題も赤福問題も食中毒の被害者は出てはいない。賞味期限の改ざんは、企業の利潤追求の体質ばかりマスコミは非難したが、そもそも、賞味期限の切れていても体に害がないものを廃棄処分するのは、利潤追求以外の食べ物に対する本来の「もったいない」という気持ちもあったはずだ。それならば、賞味期限の設定そのものを延長することもあってもよいと思う。勿論、衛生的に害があるのはダメだが、人に害がない程度ならいいと思う。赤福にしても、冷凍したあとの解凍品でも品質に問題ないのであれば、改ざんなどせずに、堂々と解凍品として安く販売すれば良いのではないのか?消費者も、味が変わらずに、衛生上も問題なくて、安いのであればきっと売れると思う。売れ残りを捨ててしまうことを「もったいない」と思う精神を企業も消費者も持つことが、とても大切だと思う。
 外観とは、人間にとって、第一印象の外側だけである。「山高きが故に貴からず」ということわざにもあるように、日本人は外観にこだわりすぎだ。人からのもらい物も、包まれすぎて逆に嫌になってくる。これからは、僕は使い捨てではなく、昔の日本人のように、風呂敷を使ったり、バッグなどの便利なものをなるべく活用したりして、ゴミを少なくしていきたい。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! 今回も目標の字数を超えることができましたし、「聞いた話」で社会で話題になっているニュースを書けるなんてとても知的で説得力のある感想文になっていました、よく考えていますね。

 「要約」は、上手くまとまっていました。「体験実例」では、形のいい野菜と形が悪かったり虫食いがある野菜についての自分の思いをしっかりと書けましたね。「その人らしい会話」も入れられるともっとよかったですよ。「まるで人の足のように二股の大根や」と「まるで〜のように」を使った「たとえ」が書けましたね。「僕が買うとしたら道の駅のほうを買う。」としっかりとした思いを書けていたので文頭では「もし」と付け加えて文末に「だろう。」を入れられると、その人の立場になって想像する表現になりますよ。「聞いた話」では、ニュースで問われている「食品の安全」について「そもそも、賞味期限の切れていても体に害がないものを廃棄処分するのは、利潤追求以外の食べ物に対する本来の「もったいない」という気持ちもあったはずだ。」としっかりとした意見を書くことができました。第四段落では「一般化の主題」「ことわざの引用」のあとで「これからは、僕は使い捨てではなく、昔の日本人のように、風呂敷を使ったり、バッグなどの便利なものをなるべく活用したりして、ゴミを少なくしていきたい。」と「これからの決意」を書いてかっこよくまとまりました。よくがんばっていますね!

 次は二月二十二日(金)に電話をします。清書の指導と読解問題についての説明をします。二月四週も長文を読んでの「あなうめ三問テスト」を出しますので、しっかりと音読をしておきましょうね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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