国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   自分らしい方法   すいーとぽてと

 旅行をする際、曲がりなりにでも自分の目で見て自分の足で踏んで、その見る景色踏む大地と自分とが直接にぴったり触れ合うときにのみ感じ得られる鋭い感覚を味わわなければなんにもならないという人がある。こういう人はとかくに案内書や人の話を無視し、あるいはわざと避けたがる。便利と安全を買うために自分を売ることを恐れるからである。こういう変わり者はどうかすると万人の見るものを見落としがちである代わりに、いかなる案内記にも書いてない良いものを掘り出す機会がある。私たちは、既成の安全で便利なやり方でなく、危険もあるが面白い、自分らしい方法でものごとに挑戦すべきだ。
 そのための方法として第一に、何事に対しても失敗を恐れないことだ。今、学校の体育の授業でバレーボールをやっている。バレーボールの授業は中学二年生のときから毎年のようにやってきたが、ほとんどボールを打ち返したことがなかった。バレーボールに限らず、体育はもともと苦手意識が強い科目で、やる気が起こらず、また自分の失敗によって皆に迷惑をかけるのも嫌だった。しかし、今の私たちのバレーボールのチームは同じように体育に対しての苦手意識が強い人が多く、相手のサーブから逃げてしまうような状態が続き、試合は負け続けてばかりだった。ある日、テレビでサッカーの試合を見ているとき、選手たちが体を張って試合に臨んでいることに改めて気付いた。そのとき、ボールを恐れてやる気を失った状態で試合をしているから苦手意識も増し、試合をするのがおっくうになるのだと分かった。それから、絶対に勝つという気持ちで試合に臨み、少し無理をしてでもボールを取りに行こうと考えるようになった。チーム内でもお互い声を出し合ったり、アドバイスをし合ったりするようになり、体育の授業が楽しくなった。この間の授業では、ぎりぎりのところで負けてしまったが、チーム全体にやっと手ごたえがつかめた感じが出てきた。苦手だからやらないのではなく、苦手だからこそより挑戦する気持ちを強く持ってものごとに取り組んで行きたいと思った。
 そのための方法として第二に、社会全体としても、自分らしいやり方をする人を評価することだ。蓄音機など様々なものを発明したエジソンは、小学校には三ヶ月通っただけだった。それでも彼の母親から勉強を学び、自分で色々な研究をして、発明王とまで呼ばれる偉人に成長した。もし彼が小学校を退学した時点で家族が彼を見捨てていたら、エジソンはここまで有名な発明家にはならなかっただろう。周りに支えられて、自分に合った勉強のやり方をしてきたからの結果だと思う。今の社会でも、多少のことなら常識にとらわれないような、自由な発想も認めていくべきだと思う。
 確かに、出来上がった方法はこれまでの先人が作り上げてきたものなので、うまく利用することは大切だ。しかし、先人が残していったものをそのまま守り続けるのではなく、その上から、私たちが新しい考えを乗せていくことによって、さらなる方法が作り上げられる。私たちは学び上手になりがちな傾向があるので、もっと自分らしい方法をどんどん取り入れていくべきだ。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。物理学者の旅についての小論はたいへん示唆に富んでいましたね。寺田さんの口ぐせは「ねえ君、不思議とは思いませんか。」だったそうです。
 失敗をおそれない大胆さ、勇気は必要ですね。苦手な体育で、負けを意識して萎縮していたのではつまらないですね。あたって砕けろの気持ちが勝ちを招きそうです。
 自分らしいやり方を認めることも大切です。今の学校教育は、行き届いてはいるようですが方法からはみ出す物を、まるで異分子のようにはじき出す仕組みでもあるようです。エジソンが今の日本に生まれていたら、どうなったことでしょう。
 「きらきら通信」に書きましたが、グライダーではなく飛行機になる力がのぞまれているようです。


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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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