創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   ユングフラウの雪   タッキー

「わー、雪だ!!」 
と、ぼくはこうふんしてさけびました。去年の夏、家族でユングフラウヨッホというスイスの山にのぼった時のことです。ぼくはその時、今までの一生の中で一番たくさんの雪を見たりさわったりしたからです。
 ぼくたちはグリンデルワルドのかしべっそうにとまっていて、その近くの駅から電車でユングフラウヨッホ駅まで行きました。ユングフラウ駅は3454mと、ヨーロッパ一高いところにある駅です。電車は50分ぐらいかけて、急な山道を上ります。そのうち四分の三はトンネルの中にいるおかげで、雨の日でも雪の日でも台風の日でも365日、たくさんの人を山の上まで運べます。電車からおりると、そこはどうくつのような駅でした。暗いどうくつの中を少し行くと、かいだんが見えてきました。そのかいだんをのぼってみると、そこは、急にまぶしくなり、あたり一面の銀世界にでました。その日はとてもいいお天気だったので、雪原のむこうには青い空の中にアルプスの山が、くっきりと見えました。いっしょに来た父の友だちが、
「むかしぼくが来た時は、こんなに晴れてなくて、霧だらけで何にも見えなかったんだよ。」と、話してくれました。ぼくはこんな景色を見たことがなかったので、とても感動しました。
 よく見ると、そこにはそりやスキー、犬ぞり、フライングフォックスなど、いろいろなアトラクションがあって、まるで雪の遊園地のようでした。そこでぼくはまず最初に、妹と犬ぞりに乗りました。そりに乗っていると、雪がかかってきてちょっとぬれました。犬が雪をけって走っていたからです。でも途中からは犬がとまってしまい、犬つかいのおじさんが押してくれました。たぶんぼくたちが重すぎて、犬はヘトヘトになってしまったのだと思います。
 つぎは、フライングフォックスにのりました。フライングフォックスとは、雪の山の上に立っている5メートルぐらいの高さの柱から坂の下まではったロープに、体にまきつけたベルトをとめ金でくっつけて、すべりおりるアトラクションです。すべるためには、雪の坂を高いところまでのぼらなくてはなりませんでした。夏なので雪が氷ってすべりやすくなっていて、ぼくは一回すべり落ちそうになりました。くろうしてなんとかのぼった後、いよいよとめ金をロープにつけてもらい、シューっと上からすべりおりました。ぼくは、ロープから落ちるかもと思って、ドキドキしてしまいました。ちゃく地する時、雪におしりをおすってしまい、とてもいたかったです。でも今はそれもいい思い出です。
 山から帰る前、小さな雪だるまを作りました。ユングフラウ山は毎日さむくていつも雪があるので、その雪だるまは今ものこっているかと、今度行けるときまで楽しみでたまらなく思います。のこっていてほしいです。

   講評   kei

すてきな体験ですね。まっ白で雄大な白銀の世界。美しいのでしょうね。遠くからハイジの歌が聞こえてきそうです。
●書き出しの工夫/感動が伝わってきます。一生の中で一番たくさんの雪、日本のしかも都会では絶対に見られない美しい光景だったのでしょう。
●具体的な説明/どういうところに滞在して、どんなふうに山にのぼったのか、どのくらい高い山なのか、数字がきちんと書いてあるので、読んでいる人にもよくわかります。
●たとえ/トンネルの先にはどうくつのような駅。まっくらなのでしょうね。
●たとえ/「雪の遊園地のよう」行ってみたいです!
●いろいろな言った/「父の友だちが〜と、話してくれました。」うまいですね。よく言葉を選びました、そのかたはどんな表情でお話していましたか?
●自分だけが思ったこと/タッキー君の雪だるま。万年雪のスイスの山で、ずっとずっとタッキー君とまた会える日を待っていてくれるとよいですね。夢があるね。

場面が変わるところで、段落を変えています。しっかりと構成メモを書いているときに、整理しましたね。



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