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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   狂気の大切さ   かつこ

 人は、何事もなく平穏に暮らせる事が平和な日常だと考えているかもしれないが、実はそうではない。人々は、毎日同じ事をしているとその生活に飽きてしまう。だから、人々は刺激を求める。世のお父さん達は休日にゴルフに行き、お母さん達は趣味を作る。しかし、その「刺激」は、行き過ぎると場合によってはリスクを背負う。麻薬がそのいい例である。そのリスクを背負ってもなお刺激を求めてしまう人間は、いささか狂っている部分があると言えるだろう。また、人間はその「狂気」無しでは生きられない動物なのだと思う。
 私は、今の学校に入った当初、学園祭や体育祭などのいわゆる学校行事があまり好きではなかった。別にはなから毛嫌いしていた訳ではないのだが、何となくめんどくさいなあ、と思っていた。しかし、何年も同じ学校で過ごしていると、この1年に1回しかないこの学年行事がどうしようもなく楽しみになってくる。学校に入ったばかりの頃は何もかもが新鮮で毎日が充実しているように思えるのだが、何年も同じ場所にいると何もかもがマンネリ化してくる。すると、1年に1度の学校行事は、そのマンネリ化した生活に刺激を与えるものとなるのだ。言ってみれば料理に入れるちょっとしたスパイス的な役割を果たすのである。学園際に限らず、人々が色々なイベントを好むのは、私のように、毎日の退屈な生活に刺激を求めているからではないだろうか。
 社団法人日本映画製作者連盟のデータによると、2007年の映画の興行収入は約2000億にも上る。普段は、少しでも金を節約しようとする人々が何故、そんなに金を出してまで好んで映画を見るのか。それは、人々が、映画を見ることによって「非」日常的感覚を得ることができるからではないか。それは要するに、人々の狂気的な部分の表れなのだと私は思う。最近人気がでたオーシャンズシリーズや、ボーンシリーズなど、これらの映画の主人公達は、スパイであったり、天才的な泥棒であったり、とにかく私達が普段生きている世界とは似ても似つかないものである。スパイもそうだが、特に泥棒なんかは常識的に考えれば明らかな犯罪であり、あってはならないと考えるべきなのだが、それでも私はそのような映画の主人公達にある種の憧れを抱いてしまう。理性がそれを否定していようとも、本心は映画の主人公になりたいと思っている。理性にをも反抗してしまうその感情を「狂気」と言うのではなかろうか。そして、人はその「狂気」と共に生きているのではないだろうか。
 確かに、「狂気」、は人間の理性とは真逆のものであるし、場合によっては抑えなければならないものである。しかし、人間は誰でも「狂気」を持っていることを忘れてはならないし、「狂気」無しでは生きられないことも忘れてはならない。どうしても繰り返しが多くなってしまう現代社会において、飽きない人間はいない。だから、我々は、いかに飽きずに続けるかではなく、飽きることと続けることをいかに両立させるかを考えなければならない。そのためにも、我々はいかに「狂気」とうまく付き合うかを考えなければならないのではないだろうか。

   講評   nane

 麻薬の話まで出すのは出しすぎか(笑)。この状況実例から、狂気の大切さを出すとちょっと無理がありそう。
 第一段落の結びの意見が、「その「狂気」無しでは生きられない動物なのだと思う」だと、ちょっと弱いか。ここでできるだけ強く絞った意見を書いておくと、あとが展開しやすい。
 学園祭や体育祭の例はぴったり。ここで、もうひとこと感動のある実例を思い出してみよう。説明風に書くだけでなく、エピソードを入れるということね。
 データ実例は、よく探したね。このように数字が入ると、文章に説得力が出てくる。これからの文章でも、できるだけ数字をはっきりさせて書いていくといいよ。
 今回は、意見が燃えていなかったようなので、ちょっと書きにくかった。最初のメモの段階で、こころからその意見に入り込むのがうまく書くコツ。

★理由と名言を入れよう。

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