創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   天狗になる日本人   真田幸村

 「昭和記念公園ちびっこマラソン大会でAくんが入賞したんだってーーーーーーーーーーーー。」  耳を疑った。一瞬「優勝」の間違いじゃないかと思って。驚くほど足の速いAでも、なんと「入賞」までしか手がとどかなかったのだ(鈍足の僕にとってはどちらも凄いことだ………)。上には上がいるものだ。僕がAだったら、足が速いことをうぬぼれていて、大会に出てショックを受けていると思う。その面では鈍足でよかったのかも知れない。こういううぬぼれを起こしてしまう法則がある。
 島では大きいものは小さくなり、小さいものは大きくなる。島に隔離された動物に見られる、このような体のサイズの変化の方向性が「島の法則」と呼ばれるものだ。例えば、島ではゾウが小さくなり、ネズミが大きくなっていく。島の法則は人間にもあてはまりそうだ。日本という島国ではエリートのスケールは小さくなり、またずば抜けた巨人と呼びうる人物は出来にくい。逆に小さい方、つまり庶民のスケールは極めて高い。それに対して、大陸国アメリカは大学の教授陣の中には恐れるばかりの偉人がいて、すっかり思い知らされたが、一歩大学の外に出ると、呆れるほど対応がのろいし不適切だった。
 日本という島国では優劣の差が小さいので、自分が優等だとうぬぼれてしまうことが多い。僕も日本人なのでそのような体験が毎日といっていいほど起こる。前にもこんなことがあった。ある日の学校の帰り道、そこには、ある三人の人影があった。僕と友達二人が家に帰る途中だった。僕は落胆した様子で、他の二人はルンルン気分の様子だった。なぜならリアル王様ジャンケンに僕が負けたからだ。リアル王様ジャンケンとは、ジャンケンをして勝った人が負けた人に命令できるゲームなのだ。僕が最近連勝無敗だったので、他の二人は僕が負けることを望んでいたのだろう。自分でジャンケンが強いとうぬぼれていたことを反省した、ランドセル三個分を持ちながら・・・・・・・。Oh,no・・・・。天狗の大失敗パート1。
 親子は似るものだ。もちろん父のうぬぼれ話もある。父は府中市一早い陸上選手だったそうだ。もちろん府中市の大会では一位を連続でとっていた。結構速かったので、立川陸上競技場での大会に出場したこともあった。父は予選大会では全力を出したので、一位だった。しかし予選で全力を出し切ったので、本番でエネルギー切れで、五位という成績になってしまった。父は今でも、「あの予選で一位にならず疲れたり調子に乗らなければーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」と悔やんでいる。まるで井を出た蛙だ。天狗の大失敗パート2。
 優劣の差が小さい日本ではうぬぼれ天狗ができるのは仕方が無いのだが、できる限りうぬぼれないのが身のためだ。うぬぼれると十中八九失敗する。だから自信を無くし過ぎるのもいけないが、少し自信を無くして臨むべきだとわかった。うぬぼれ天狗の鼻をへし折ってやれ。そうすれば、僕や父のような失敗はしなかったはずだ。うぬぼれこそが人間の人生を妨げる人間の欠点だと思う。                                    

   講評   mae

 短い間でしたが楽しかったです。またいい作文を書いてね。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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