国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   他者への想像力   すいーとぽてと

 優れた書物には、どんな分野のものであっても小さな世界がある。その世界は書き手の持っている世界の縮尺のようなものである。私は、少年の晩期の頃、しゃべることがどうしても他者に通じないという感じに悩まされた。自分の周囲を見渡しても、同類は全くいないように思われたのに、書物の中では、沢山同類が見つけられた。あるとき、私はふと気がついた。自分の周囲にいる人たちも皆、実はしゃべることでは他者と疎通しないという思いに悩まされているのではないか。ただ、外からはそう見えないのではないか、ということである。私もまた周囲の人たちから見ると思いの通じない人間に見えているに違いない。私は、この時期に初めて、自分の姿を自分の外で見るとどう見えるか、を知った。私たちは、誰かと向かい合うときに、相手も自分と同じ考えを持っていると考えるべきだ。
 そのための方法として第一に、相手の立場に対する想像力を磨いていくことだ。私は先日、学校の総合の時間で職場体験をした。一日だけ各仕事の手伝いができることになっていて、私は保育園に行くことになった。もともと子供は好きで、保育士という職業には憧れを抱いていたので、わくわくして職場体験に臨んだ。子供たちはすぐになついてくれて、とても楽しく仕事をすることができた。しかし、保育士は楽しいだけでなく、大変なことも多々あることに気づかされた。特に、子供たちはとても元気なので、体力的にとても疲れるということを実感した。しかしどんなに疲れていても、園児と一緒にお昼寝などできるはずもなく、その時間にもお誕生日会の準備や、掲示物の作成など、様々な仕事が待ち受けていた。園児と遊ぶだけでなく、言うことをなかなか聞かない子供を注意することもしっかりしなくてはいけない。そのメリハリをつけるのがとても難しく、それをうまくこなしている先生たちの姿が大きく見えた。このように、予想以上に忙しい仕事だったが、貴重な体験ができて、本当に充実した一日が過ごせた。保育士だけでなく、他の職業も私の予想以上にハードなのだろう。今まで、学生は勉強が忙しくて全然のんびりできないと思っていた。ところが、学生のほうが自分のことだけをやっていればいいので、責任も重くなく、楽な方だと感じた。
 そのための方法として第二に、社会全体としても、狭い世界に閉じこまらないような社会を作るべきだ。日本は江戸時代、キリスト教の布教を防ぐために鎖国をしていた。鎖国をすると、少しの国の思考しか参考にできなくなるので、閉ざされた考え方になっていく。確かに、キリスト教信者が幕府に反対するのを抑えるには鎖国をするのが一番早い方法だったかもしれない。しかし、それによって文化の発達も多少遅れ、狭い殻に閉じこもってしまうことになった。今の社会も、自国の殻に閉じこもって周りの国を見もしないような国はあると思う。それでは偏った考えしかできない国になってしまう。もっと他の国とも関わり、幅広い考えを持つべきだ。
 確かに、自分の考えだけを追及していくことも大切だ。しかし、一人で追求するということは、必ずしも自分を高めることになるのではなく、ときには自己満足で終わってしまう場合もある。だから、相手への想像力を持って、相手も同じ立場である、というように考えてみるべきだ。

   講評   kira

 すいーとぽてとちゃん、こんにちは。3月の進級テストも頑張ろうね。



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