国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日0 今日38 合計38
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   島の法則   こんこん

  島では大きいものは小さくなり、小さいものは大きくなる。このような体のサイズの変化の方向性が「島の法則」と呼ばれるものだ。大陸で、ゾウやネズミはだてに大きかったり小さかったりしている訳ではない。できれば「ふつうの動物」に戻りたいのであろう。日本という島国では、エリートのスケールは小さくなり、庶民のスケールは大きい。島の法則は人間にも当てはまりそうだ。動物に無理のない体のサイズがあるように、思想も人類に似合いのサイズがあるのではないか。
 私は二月十四日のバレンタインデーに、父や兄、祖父や友達にチョコをあげるため、四日前に生チョコを作った。母に、少し手伝って欲しい時があったけれど、母は私の買物に付き合ってくれて疲れたらしく、サッサと昼寝をしてしまった。だから私は、全て一人で作る生チョコ作りに励んだ。私は、皆が「美味しい!」と言ってくれて、喜んでくれる手作り生チョコが作りたいな、と思いながら心を込めて作った。材料は、半分以上自分で買ったから、お財布の中が少し寂しくなってしまった。冷蔵庫にチョコを入れて数時間経った次の日、手作り生チョコは出来上がった。一個食べてみると柔らかくて、口の中で溶けて、自分ひとりで初めて作った手作り生チョコは、最高!と感じた。父、母、兄、祖父、祖母にもあげて食べてもらうと、皆「美味しい!」「上手に出来たね。」「買ったものみたいにできたね。」と褒めてくれてすごく嬉しかった。友チョコとして友達にもチョコをあげたり貰ったりした。友達から貰ったチョコは、どれもみんな美味しかったけれど、やっぱり自分で作った生チョコが一番美味しくて、形が良い、食べやすい、私の生チョコが一番上(良い)かな、と気分が良かった。それから数日後、父がホテルでチョコタルトを買ってきてくれた。そのチョコタルトは、さすがに私より上で、形が良く美味しかった。でも、父と母は、「七波の作った手作り生チョコの方が、心がこもっていていいよ。」と温かい言葉を掛けてくれた。だから、気持ちでは、私の方が勝ちかな?とチラッと思った。
 私は母に、「井の中の蛙、大海を知らず」と言うことわざのような体験話を聞いてみた。
母が小学生の頃も、遠足でおやつを持って行ってよかった。でも愛知県は管理教育だったから、200円までしかお菓子を持っていってはいけなくて、少しでもそれをオーバーしていたら、怒られてしまったらしい。でも果物はおやつに入らない、とかも決められていて、母は窮屈な思いをしていた。母が大人になり、私の兄が小学生の頃、私達は、浜松市にいた時の兄の遠足のおやつは、愛知県とは違った。食べられる分だけおやつを持っていっても良い、と細かい所まで決まっていなくて母はこの柔軟な姿勢、いいな、と思ったそうだ。私が小学生低学年の時は川崎市にいた。川崎市も浜松と同じように、細かい所までは決まっていなかった。だから母は、母の小学生の時のような堅苦しい時代から、時代は変わったんだな、と思ったようだ。ところが、私が高学年になり、愛知県に戻ってきても、遠足の持って言っても良いお菓子の範囲が決まっていて、愛知県はちっとも変わらないなあ、と呆れたそうだ。私は母の話を聞き、おやつくらい好きなだけ持たせて暮れたらいいのになあ、と残念だった。
 私は、島の法則は、動物だけでなく、人間にも当てはまる、ということが分かった。そして、友チョコレベルの時は、井の中の蛙、大海を知らずの、蛙くらいの視野だった私だけど、父のおかげで、ホテルという大海を知ることが出来たから、父に感謝をした。

   講評   hira

 自分にとっての島の法則を見つけられましたね。四段落目のまとめもよく考えて、ことわざを使いこなせています。印象に残るまとめになりました!
でも、素敵なかえるです。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)