国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   シャケのムニエル   ゆうたん

 「ジュージュー」
フライパンの上のシャケは、大きな音をたててきれいなサーモンピンクになり、とても香ばしい、いい香りがしてきた。私は、学校の家庭科の勉強で、家で料理をする、ということがあったので、夕飯の準備をする時にお母さんいっしょにシャケのムニエルを作ったことがある。
 はじめはむずかしいのかな、と思っていたけどお母さんが簡単だよ、と言っていたので、やってみることにした。まず、シャケに塩コショウで味付けをした。シャケをさわってみると、ひんやりしていて、まるで熱さまシートのようだった。次に、そのシャケに小麦粉をつけた。冷たいひんやりしたシャケにふわふわの小麦粉をつけるととても不思議な感触だった。その次にシャケを焼いた。はじめにフライパンをあたためてからしゃけをのせた。シャケをのせた時にまだあまりあたたまっていなかったようでジュー、という大きな音はしなかった。でもその後すぐに、ジュージューと大きな音がしてきた。そして香ばしい香りもしてきた。
「そろそろひっくり返してみれば?」
とお母さんが言ったので、私はお母さんの言うとおり、ひっくり返すことにした。2ついっぺんに焼いていたので、ひっくり返す時にフライパンからこぼれそうになった。ひっくり返してみると、小麦粉はきつね色になっていて、全体はきれいなサーモンピンクだった。ますますいい香りがしてきた。
「もう火を止めてもいいんじゃない?」
と私が言うとお母さんは
「火を止める前に隠し味に・・・バターを入れまーす!」
えっ!と思ったが、よく考えるとシャケとバターは合うような気がした。そしてお母さんが冷蔵庫からバターを取り出して、フライパンに入れた。ジャーーー!大きな音がして、バターがどんどんとけて見えなくなった。そして急いで火を止め、お皿にのせた。チーズをいれたおかげでさっきよりもさらに香ばしい香りになった。夕飯の時間になり、テーブルにシャケのムニエルを出すとみんな
「おいしそう!」
と言ってくれた。そして私もみんなと食べてみると、とてもおいしくて、ほっぺたが落ちそうになった。私は作ってよかったな、と思った。また作ろうと思う。
 私はお母さんに、お母さんの得意な料理を聞いてみた。すると、肉じゃがが得意だそうだ。初めて作ったのは、お父さんと結婚してから、料理の本を見て作ったらしい。肉じゃがを作る時のコツは「しっかりとじゃがいもをよく煮て、やわらかくすること」だそうだ。今、お母さんは圧力なべを使っているので、短時間で煮込めるが、前は圧力なべはもっていなかったので、長時間煮込んで作っていたらしい。いちいち長い時間かけて作るには大変だと思う。そしてお母さんが肉じゃがを作って嬉しいことは、家族の人が、おいしい!と言ってくれることだそうだ。私もシャケのムニエルを作っておいしい!といってもらったので、その気持ちはよくわかる。私はお母さんの作ったおいしい肉じゃがをまた食べたいと思う。
 料理を作ってあげたり、物を作ってあげたりと、人のために何かをしてあげて、「おいしい」とか「ありがとう」という言葉が返ってくると、だれでも嬉しくなってまた何かしてあげたい、と思えるということがわかった。だから私も何か人の親切にしてあげたいと思う。
 あっという間に空になってしまったお皿からとても香ばしい、いい香りがかすかにしてきた。

   講評   onopi

 おいしそうなシャケのムニエルだなと作文を読んで思いました。たぶんそれは作り上げる過程を音、触った感触、色合い、香りなどでくわしく表しているからだと思います。お電話のときにもお話しましたが、お料理の作文は、どうやって作り上げていくかということを五感で表現することがポイントとなります。そういった点でも今回の作文は大成功です。
 書き出しの工夫も書き出しの結びもよくできています。その後、第二段落でシャケのムニエルを作った体験を書いてくれました。その後の段落でお母さんに得意料理を聞いて書くこともできました。いろいろ聞けましたね。それについてあなたの思いを書くこともできました。最後にわかったことを大きくまとめることができています。「おいしい」や「ありがとう」、短い一言ですがその効力は絶大です。(笑)
    


毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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