国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

昨日3224 今日1585 合計57145
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   上に立つ者の条件   怪盗ピエナ

 量よりも制御が重要になっているのに、いまだに量を中心に考えている社会に問題がある。わたしの顧問の先生は、練習の質より量と考えているところがある。たらたらと練習して無駄に長い。もう一人の顧問の先生は、無駄な練習がない。なので、少ない時間にとても濃い練習が出来る。その余った時間は勉強の時間にも回せる。わたしの高校は文武両道を目指しているのだから、短い時間に濃く、集中できる練習は一番理想的である。(必ずしも余った時間を勉強の時間に回すとは限らないが…)
 その原因は、欧米に追いつけ追い越せという時代が長かったからだ。日本は戦後欧米に対して敵対心が以上に強かった。なので、重労働や過酷な勤務時間を容赦なしに人々に求めてきた。今でもその名残は残っていて、日本は他国に比べて勤務時間が異常に長く、そして休暇が極めて低い。テレビで近頃の人は少し高いものでも、ものの良し悪しで選ぶ傾向があるというのを見たことがある。昔に比べて、若い人たちは、ものの量より質を重視しているようだ。例えば、バレンタインのときにチョコレートは安いものをたくさんあげるのではなく、少しだが高いものを渡している人が多いという。
 もう一つの原因は、社会全体に、まだ量を中心にして評価する傾向があるからだ。会社なども、従業員の働きがいより、売上高を重視する傾向がある。巨大化した恐竜は、環境の変化に適応できずに滅びた。この間現文の授業で習った話だが、近頃は、営業マンだとすると仕事の中身を適当にしていても、営業の実績を重要視しているため、営業マンの地位は上がる。また、わたしの学年は勉強時間の少なさでよく臨時集会が開かれ、先生方に怒られる。もちろん、ある程度の勉強時間がなければ成績も上がらない。しかし、わたしもよくしてしまうが、勉強中に携帯をいじったり、テレビを見ながら勉強をしたり…といくら勉強をしていても時間がたっているだけで頭にはほとんど入っていないことがある。そのような無駄な時間を過ごしているから、成績が上がらないのだ。わたしの友達は、中学生のときのテスト週間は、わたしよりテレビを見ていたりしていても、結局はわたしよりテストの点数が良かった。きっとその友達には、メリハリがあって、短期集中して勉強していたのだろう。
 確かに、世界にはまだ量の不足に悩む地域もある。しかし、これからの社会は制御の社会は制御の問題がますます重要になってくるはずだ。量が問題になるのは、不足によってではなくむしろ過剰によってである。大で兼ねることのできない小に目を向ける必要がある。よく『天才は教えるのが下手だが秀才は教えるのが上手い』という名言があるように、初めから賢い者はわからない者の気持ちがわからない。けれど、自分の努力で賢くなった者は、わからない者の気持ちが良くわかる。そのように、上に立つ者は努力した者がなるべきであるとわたしは思う。そして、量に悩む地域に対して、多額のお金よりも、もっと実用的で直接援助できるものを与えたほうが良いとわたしは思う。

   講評   mako

 量より制御、つまりコントロールすることのほうが重要になってきているのに、まだ量のことばかり考えているところに問題があるという話ね。量より質の論点とはまた少し違うので注意です。
 量は数値と読みかえることもできます。長い間、数値を上げることを目標にしてきたことと、いまだに数値で評価される価値観が横行していることが原因というわけです。
 保護しすぎて増えすぎた動物やたくさん収穫しようとして農薬を使い過ぎた農作物、道路を作りすぎて借金だらけになった地方都市など、目先の数字にふりまわされて、数字をコントロールすることを忘れてしまっている例は山ほどあるね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)