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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   消費遺棄時代   かせし

妖怪の中には「もののけ」という種類があり、これは「もの」が漂わせているかに見える気配のことである。そ
れらの亜種として「もったい」があげられる。そして「もったい」は「もの」をむしょうに捨てたくなる効果が
ある。しかし、それらがついてないものは、むしょうに拾いたくなるそれが「もったいない」だ。もともと我々
人類は狩猟採集を主としていたが、最近では消費遺棄がすすんでいる。つまり、「拾う」から「捨てる」になっ
たのだ。それは、「産業革命」のせいでもある。産業革命によって私達は大量の生産品を大量に消費しなければ
ならなくなった。しかし、それのおかげで流通経済が円滑になり、生活は潤った。そして我々は、消費を上回る
生産というあり得べからざる事態を楽々とこなしているのだ。
それを打破するために、ものを大切にするということが必要になってくる(複数の意見その1)のだが、私はあまりものを大切にした
ことが無いのだ。現代っ子の典型とでもいうべきだろう。プリントや教科書などもすぐに捨ててしまうのだ。よ
く祖母には、「もっとものを大切にしなさい」といわれる。やはり、時代が違うとこんなにも差ができるものな
のだな、と私は感じた。ただ、私にもものを大切に扱うことのすばらしさを感じたことはあった。去年、修学旅行
で京都に行った時何十体もの仏像を見たとき、私はものを大切にするすばらしさを知った。仏像はとても大きく、
少し錆びているところもあったが、とても堂々と私の目の前に座りどこを見ているのかも分からないがとても感
動したのだ。ものを大切にすることは、何年もの時を経ても人々の心に届くものなんだなと私は思った。
とは言っても、私はものを大切にするばかりではなく古いものを捨て新しいものに置き換えることも必要だと
思う。(複数の意見その2)私は「終わったことは、気にしない」という考えなので、古いものはどんどん捨てている。同じものを
ずっと大切にしていると、それよりも新しくて大切なことが分からなくなるのだ。桃太郎という昔話にもあるよ
うに、おじいさんとおばあさんは鬼の迷惑を受けていながらも鬼を退治しようなどとは考えなかったが、桃太郎
は、危険だけど鬼を退治するという新しい試みに挑戦したのだ。それによって、村は救われた。(昔話)このように、新
しい方法を取ることが、成功につながることもあるのだ。
ただ、ものを大切にするということも古いものを捨て新しいものに置き換えることも大切なのだがそれよりも大
切なのが心を豊かに自分の満足する生活を送るということである。それは「自分の心のうちに持ってないものは
何一つ自分の財産ではない」という名言でもわかる。心は人間が動くにあたって一番大事な場所だから、心が豊
かな人でないと楽しい人生は過ごせないだろう。色々な体験をして、色々な失敗をした人が人の心が分かる
優しい人になれるのだと私は思う。

   講評   mae

 小さい時にごはんを残したり、まだ使えそうなものを捨てようとすると、決まって「もったいないお化けがでるぞー」と脅かされました。一方、モノを大切にしすぎると経済は立ち行かなくなります。こんな現代の矛盾に気付かされますね。
 さすが、かせしくん。非常にセンスがいいですね。もう書き方をマスターしました。読んでいて、「なるほどなるほど」と思わせるいい感想文になったよ。
 「大切なのは心を豊かに自分の満足する生活を送るということである」という最後の主張はしっかり総合化できていたよ。ここには(総合化の主題)と書いておけば◎! モノを捨てること、大切にすること、どちらも大切だけれど、本当に大切なことは心の豊かさ。いい展開ですね。モノに執着しすぎず、自分にとってのモノの価値をよく見極めること。それが、「心の豊かさ」につながるとも言えそう。非常によく書けていました。すごいねー。
 昔話の実例はユニークでよかったですね。古い考え方にしがみついていると発展はのぞめません。桃太郎の例は現代社会にも通じる部分がありますね。


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