国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   擬態語・擬声語   光龍

 日本人の胸の奥で、水はどのような音を響かせているのであろうか。水音を表現した擬態語、擬声語が、その微妙な音をさまざまに伝えている。擬態語というのは、ものごとの状態を象徴的に音で表した語であり、擬声語というのは物事や動物の鳴き声などを写実的にとらえた語である。言語学では、それをオノマトペというが、日本語には、こうした擬声語擬態語がきわめて多い。オノマトペが日本語の特質だといってもいいほどである。そして、 それも水と深い関係があるように思われる。というのは、数多くの擬声語、擬態語のなかでも、ことに水に縁のある語が目立つからである。擬声語擬音語に代表されるような豊かな表現を大切にする生き方をしたい。
そのための方法としては第一に、本をたくさん読むことだ。例えば、宮沢賢治の本が代表的だ。「やまなし」や「オツベルと象」などの物語には、擬態語擬声語がたくさん出てきていたような気がする。宮沢賢治の本には、「ぼちゃん」や「くしゃくしゃ」などの普段使わないような、変わった擬態語や擬声語がたくさん出てくる。宮沢賢治の本をたくさん読めば、読み終わった頃には擬態語や擬声語がたくさん頭に入っているはずだ。
 第二の方法としては、感性を豊かにすることだ。感性を豊かにするということは、日頃から、鳥のさえずりや水の流れる音などを言葉で表せるようにしたりすることだ。水の流れる音は「ザー」や「ビシャッ」、「チョロチョロ」などいろいろな表し方がある。宮沢賢治だったらもっとたくさん出てくるに違いない。僕もよく友達としゃべっていると擬態語や擬声語を使ってしまうことがよくある。擬態語や擬声語を使って表現することは、日本人だけにできる特権なのかもしれない。
 確かに、抽象性のある理想的な言葉の方が、事実をより正確に伝えることが出来る。しかし、「もともと地上に、道はない。歩く人が多くなれば、それが道になる。」という名言があるように、擬態語や擬声語をたくさん使うことで、自分のものにすることが出来るのだ。

   講評   tama

 日本語の特質とも言える擬声語や擬態語の豊かな表現力を大切にしようという意見でまとめることができました。読書実例として、宮沢賢治の作品がすぐに頭に浮かんだあたりは、さすが光龍くんです。たしかに彼独特の豊かな表現力を味わえば、擬声語や擬態語のおもしろさや素晴らしさを感じることができると思います。
 さらに自然の声に耳を傾けるなど、豊かな感性を育むことの大切さにも注目することができました。多くの作品に触れていれば、自分なりの感性で表現できる水音もあるかもしれませんね。
 事実を正確に伝えるためには、「理性的な言葉」を使うことがふさわしい場面もあります。反対意見への理解、名言の引用もOKです。最後まできちんと考えて書くことができました。

※ 理想的な → 理性的な



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