国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   モンスターの子   一休さん

 近年、未成年者による犯罪が急増しているように思える。「親父狩り」から始まり、最近では「白鳥殺し」といった無抵抗な生物をただ痛めつける事件も起きた。そして大方の動機は「面白いから」に収束してしまっている。だから、私は現代社会に相手の感情を読み取れない若者が増加する傾向があることが問題であると思う。
 その第一の原因は子供のための遊び場の減少である。よって、子供たちは昔と比較すれば著しく友達との交流が薄くなった。公園こそはあるものの秘密基地の建設や自然観察は難しいことに加えて、車や危険人物による安全の無さがありろくな遊びはできやしない。私も都会の住宅地に家がある。自分は外で走り回って遊ぶ年齢ではないが、向かいの家のお子さん方はちょうどその年頃である。ある日、彼らに声をかけられひょんなことから遊ぶことになってしまった。私はどこで遊ぶか疑問に感じていたが彼らは迷わず道でサッカーをしだしたのである。結局、長い間付き合いさせられたが、私はその時、狭いし人や車も通るこの環境でよくも遊べるものだと感心し、彼らからある種のたくましさを感じ取った。(体験)子供の遊びたいという純粋な欲望は時を経ても変わらないこと、そしてその遊び場を奪ったのは大人たちであることは紛れも無い事実である。子供たちの心が荒みつつある問題も大人、つまり社会と直結するのである。
 第一の原因をふまえると、第二の原因として社会の変化が挙げられる。まず学歴社会による受験戦争の勃発がある。塾による遊ぶ時間への侵略が人との関わりを希薄にしている。「人を蹴落として自分が生きる」という受験理論が心を捻じ曲げるのはいうまでもあるまい。そして平行してモンスターの出現がある。(笑)モンスター、すなわち過保護を行うママさんたちを指す。子供たちの行動は制限され、まさに箱入り何とかになってしまっている。交流不足や束縛は子供たちの心を変えてゆく。今、その結果が社会に示されているのである。
 確かに複雑化した社会がもたらしたものの中には危険などが含まれており、時には自衛が求められることもある。しかし過剰な防衛は現在にあるような悲劇の発端になりかねない。当然、町を壊して空き地をつくりだすことはできない。そこで子ども会を設立するなど可能なことを成し遂げることが当面の解決策であろう。「友達はできるものではなく、つくるものである。」(名言)打開せねばならないすべての悪い状況は積極的に向かわなければいつまでも改善できないだろう。だから私は現代社会に相手の感情を読み取れない若者が増加する傾向があることが問題であると主張する。

   講評   nane

 「相手の感情を読む」という主題をわかりやすく書いたね。
 第一の原因を「子供の遊び場の減少」とすると、ちょっと具体的に狭めすぎるか。と思ったけど、最初の問題提起が「若者の……」だから、いいか。
 体験実例は、自分から進んでしたことをコンパクトに。(いろいろ注文が多いけど(笑))
 モンスター・ペアレントというのは、今流行っているみたいだね。
▲並行して。
 「友達はできるものではなく、つくるものである」は、わかりやすい名言。
 問題意識を、更に自分の問題としても考えると深まるよ。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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