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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   間と喋り   いちご

 饒舌の人は、と書く「間」をとることにきがまわらなかったり、「間」の執拗を感じていない場合が多いのに対して、話し上手と呼ばれる人は、意識して、あるいは無意識のうちにうまく「間」を取り入れている違いがあるように思う。いかなる名言名文句も、同類のものがただすきまもなく積み重ねられるだけでは効果乏しく、文章の力みもただそればかりでは世は見に転じてしまうのは苦い教えだ。余韻とか余剰、含み、それらはすべて「間」の生かし方にかかわっていると思われる。
 間を取ることは大切である。≪是非の主題≫
 一つめの理由は、間を入れたほうが相手が聞きやすいからだ。月曜日に、校庭で生徒朝会があった。生徒朝会では、各専門委員会の話し合いの結果報告する。その日も、生徒会中心で朝会が始まった。視聴覚委員会から始まって、芸術祭実行委員会で終わる。そのちょうどまん中頃に、図書委員会と生活委員会の報告もあった。図書委員会委員長が朝礼台の上に立ち、報告し始めた。私の耳が故障しているのだろうか?しゃべり方の早いことといったら。何一つ聞き取れなかった。それにひきかえ、生活委員会の報告の聞きやすさは花丸を挙げたくなるぐらいだった。速さ、声量、間の取り方、その他多数のすべてを満たした、聞きやすいしゃべり方だった。≪複数の理由一≫
 二つ目の理由は、間を入れれば相手が色々考えることができる余裕ができるからだ。私は中学の吹奏楽部でクラリネットを吹いている。そこで今練習している曲は、「k点を越えて」というマーチだ。その曲はp(ピアノ)や、f(フォルテ)が沢山出て来る、メリハリのある曲だ。これが、マーチだというのにまったく音量の変わらない、一直線の曲だったら、何の面白みもなくなってしまうだろう。音量を変えるからこそ表すことのできるものが表せなくなってしまう。それでは困る。しゃべりも同じだ。間を取るからこそ相手もいろいろなことを考えながら、話を楽しめるのだ。<複数の理由二>
 確かに、間を取ると、その分の時間がかかってしまいもったいないかもしれない。しかし名言にも、「ライオンは、一匹のウサギを倒すためにも、全力を尽くす」とあるように、時間など気にせず喋り相手が、少しでも面白く、楽しく、かつ聞きやすくなるように、全力で間を取るのは、とても大切なことだ。≪反対意見への理解 名言の引用≫

   講評   itoyu

添削:1行目「と書く」→「とかく」、「執拗」→「必要」4行目「世は見」→「弱み」8行目「結果報告する」→「結果を報告する」
講評:「間を取ることは大切である」という是非の主題に対して、2つの理由と実例を考えられました。
《2段落目》
 「間を入れた方が相手が聞きやすいから」という第1の理由とその実例。生徒会のそれぞれの委員長は、全校生徒の前で話さなければならないという大役があるのですね。そんなときに、生徒たちが聞きやすいように気を配れるか、それともマイペースでさっさと報告を終わらせてしまうかは、その委員長の裁量にかかってきますね。対称的な2人の話し方を比較して、間を取ることの大事さを説明できました。
《3段落目》 
 「間を入れれば相手が色々考えることができるから」という第2の理由とその実例。音楽も音の強弱をつけることで、一本調子でないおもしろみのある曲調になるのですね。入部したばかりの吹奏楽部の実例をさっそく使うことができました。
《4段落目》 
 反対意見が個性的でおもしろいですね。名言もうまく生かすことができました。                           

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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