国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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名無しの権兵衛社会 なつき
固有名詞には大切な役割がある。子供は固有名詞を通じで一つの制度の中に繰り入れられ自分がある組織に所属するという意識を植え付けられる。また固有名詞は自分が自分であるという事も、どこかで所属するものであるという事とともに示す原理を持っている。人間は生きている間の殆どの時間を固有名詞とともに生き、苦しみ、争っている。しかし最近固有名詞を軽視するような風潮がある。固有名詞を大切にしない社会は問題だ。
その原因の一つには、現代の社会が固有名詞を言っても安全でなくなってしまった、という事がある。今日、あらゆる事件が多発しているが、やはり名前や住所などを知られる事が危険になると考えられている。そのため銀行などで待っている人は名前ではなく番号を呼ばれるようになっていたりする。この世の中は危ない、という理由で固有名詞が私たちから遠ざかっているのだ。
また第二には、人の活動できる場が広がって世界寿柚を人が行き交っているということも挙げられる。昔はもっと活動拠点が狭かった。そのため、例えば平家物語などで見られる「我こそは遠国にも聞こゆる甲斐の木曾義仲である」と言った名乗りをしてその固有名詞が自分の肩書きで誰からもすぐに理解されるものであった。しかし今日、先刻のように名乗ってどうなるだろう。ワールドワイドになった現代では「甲斐?どこ?」とアメリカ人に言われて終わりだろう。こういった理由でも私たちは固有名詞から離れていっている。
確かに固有名詞よりも番号制などの方が合理的である。しかし、固有名詞を大切にすべきだと私は思う、特に固有名詞の代表、名前は。「名前があるだけで親から大切にされていない子はいないんだよ。名前は親から子への最初の愛情だから」という台詞を以前聞いた事がある。私は自分の名前を気に入っているし誇りを持っている。だから固有名詞が軽視されている、この名無しの権兵衛のような社会は悲しい。私たちはもっと固有名詞を大切にすべきだ。
講評 yoo
なつきさん、こんにちは。
面白いタイトルを考えましたね! 結びの言葉と呼応させている点が素晴らしいです。
次回は、6月6日、「進級テスト」です。 長文を読んでおいてね。(^o^)/
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