低学年から学力の基礎を作る
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   外来文化と日本文化   かおや

 日本では、年末に不思議な現象が起こる。クリスマスが近づくと、部屋にクリスマスツリーが置かれ、クリスマスが過ぎると今度は慌しく玄関に門松が置かれるのだ。クリスマスと正月を祝うことは、まったく違う宗教の行事なのだが、日本ではその二つが共存してしまっている。このようなことが可能なのは、日本人が行事の本来の意味を考えずに、ただ外見だけを飾り付けているからである。明治維新以降、急速に欧米化を迫られた日本人は、上辺だけを欧米風に取り繕ってきた。日本本来の文化は無視して、外来の文化をどんどんとパッチワークのように、外側に貼り付けてきたのである。それ故、今様々な場面でひずみが生じてきてしまっている。私たちは、今までに取り込んできた外来の文化を日本の文化に合わせて、変化させていくべきである。
 そのためには、第一の方法として、外国の文化について知ることである。まずは、自分の周りにあるものが外来の文化のものだと意識することが必要である。また、外国の文化を知ることで、日本の文化がよく見えてくるということもある。私は、幼いころをマレーシアで過ごしたので、外国の文化に触れる機会は十分にあった。明るく快活だが、主張の激しい欧米人に囲まれて育った私には日本人の奥ゆかしさは非常に新鮮だった。私たち日本人が、外来の文化を抵抗無く受け入れてしまうのは、自国の文化をよく知らないからではないだろうか。自国の文化を知らないから、外来の文化に対して主張することもできず、ただ受け入れることしかできないのである。外来の文化を日本の文化に合わせて作り変えるには、外国の文化と自国の文化の両方を理解することが必要である。
 第二の方法としては、教育の現場で、もっと創造力を育てるようにすることである。現在の日本の教育は、受験を意識してか、知識を詰め込むことだけを目的としてしまっている。すでに完成している知識をただ詰め込まれるだけなので、自分から何かを創造しようとすることは無い。数学の授業でも、ある決まった解法が与えられてしまうため、自分のやり方で問題を一から解くこともあまり無い。このように、日本人には創造力が無いため、外来の文化を作り変えようとはせず、盲目的にありのままの状態で受け入れてしまう。創造力を養えば、外来の文化を作り変えることも、あるいは自ら外来の文化に頼らず新しいものを作り上げることも可能である。
 確かに、日本人の新しいものを取り入れられる柔軟性は大切である。しかし、文化は外から与えられるものではなく、自然発生的に生まれるものである。日本にも、茶道や華道、剣道など、気が遠くなるほど長い時間をかけて磨き上げられてきた文化がある。これらはいずれも、日本の中で自然的に発生したもので、外来の文化にはない、独特の光を放っている。現代では、この日本の文化の素晴らしさが認められ、世界各国で日本ブームとなっている程である。このように、日本には長い時間をかけて作り上げてきた立派な文化があるのだから、外来の文化などに負けずに、もっと日本文化を主張していくべきである。

   講評   nane

 読解問題は、長文の量が多くて大変だったでしょう。
 国語の問題は、すべて理屈で説明できるようにしておくことが大事だから、正解と照らし合わせて確認しておこう。
 これから、勉強も忙しくなるだろうけど、普段の生活に読書も取り入れながらがんばってやっていこう。
 7月から新しい課題になるから、難しくてやりがいがありそう(笑)。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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