国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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本能野郎 おむふ
人間は、母親の胎内の中ですでに学習を始め、人生の終わりまで学び続ける。犬や猫も学びはするものの人間と違い早い時期に学びをやめてしまっている。このように、人間が学び続けるにはエネルギーが必要だ。そのエネルギーとは学ぶことの楽しみや喜びだ。このように、人間が味わう感動の大半は学ぶことから生まれる。
今まで様々な意見文と直面して、それに対してできるだけ深く思慮してきた。大半が私が賛意をしめすものであった。しかし、今回においてはこの文を否定せざるをえない。軽はずみに言うなと言う人があるかもしれないが、これからの私の意見を享受していただければうなずかずにはいられないだろう。
この宇宙で解明された物質はたった4%ほどである。それは、宇宙を満たすニュートリノや星間ガスなど様々だ。しかし、それらを全てかけあわせても宇宙の総質量からみれば砂ほどもないのである。ダークエネルギー、ダークマター等がこの宇宙を支配している。
では、ここで一つ局部銀河群の中心核をなす棒状渦巻き銀河のオリオン腕の片隅の惑星系の第三惑星へと目を向けてみよう。ここには、ホモ・サピエンスという霊長類がいる。さて、この生物の限界の寿命、約百二十歳まで、この生物一匹が学び続けたとしよう。この生物は宇宙の何パーセントを知ることができるのであろうか。おそらく0.1パーセント以下ほどではないだろうか。
イギリスの物理学者(17世紀初頭)のアイザック・ニュートンは、誰もが耳にした人物であ郎。彼は、光がいくつかの波長に分かれてそれが組み合わさっている事や、物体は自分の行っている運動を保とうとしているという慣性の法則など、物理には必要不可欠な法則を打ち立ててきた。それでも彼はこう述べる。「私は、海岸で遊んでいる子供のようだ。背に海という大きな世界があるのも知らず、小さな貝やヒトデを見つけては喜んでいる。」と。
彼は悟っていたのだろう。この一つの発見の小ささを。
このように、いくら人間が学習しても知れることはすずめの涙ほど。むなしさを含むものばかりだ。人間がこの世界にいるということはいきなり海底に放り込まれたのと同じだ。周りは光も届かない五里霧中の暗闇。馬力をかけて周りをかいても分かるのはせいぜい水の中にいることぐらいで、ほんの数秒の間で事切れてしまう。結局のところ学びなど無意味に過ぎなかった、せめて無理に努力して周りをしろうとしても無駄であったと、ほそをかむだけだ。
では、人間が利口でもっと学ぶのが上手かったら?、とこう来る人がいるかもしれない。しかし、学びのむなしさはこれだけではない。ここで一時期学びのため一ヶ月近くを無駄にした私の友の例を挙げよう。
彼は、記憶力にかけては神童と呼ぶにふさわしかった。国語の教科書など全て三日で覚えてしまったそうだ。そこで彼は、その能力を生かしてがむしゃらに漢字を覚えた。他のことなど目もくれずひたすら微動する石像となり黙々と字を吸収して頭に定着させ、やがてそれをなじませていった。彼は、一躍漢字王へと君臨した。中国人に勝るとも劣らない実力。漢字字典としても欠陥はないだろう。しかし、この彼に悠然と挑戦し彼を一回りもふた周りも超えるものが出た。コンピューターだ。そいつは意図も簡単に何でもかんでも覚えちまう。
僕は辞典だ
草木にそう言うと
うらめしそうに僕を見て
背を向けた
僕は辞典だ
ありにそう言うと
無駄骨って呆れて言った
僕は辞典だ
コンピューターにそう言うと
高い木に登って
ここまで来れるかと言った
登ってみせようとしたけど
革みたいにつるつるで
登れなかった
コンピューターは
僕も辞典だ
と高笑いして
もっともっと登っていった
講評 koni
ていねいに清書できましたね。
読解問題もがんばったね。
★次回のお電話は、7月4日(金) 新しい課題フォルダを準備しておいてね。
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