創造と発表の新しい学力
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
先生 がくと
ワイワイ、ガヤガヤ、キャッキャッ、キャッキャッ。五月二日の朝。
「しかけん、じゃんけんしよ。」
「いいよ。ぜったいに負けるもんか。」
「最初はグー、じゃんけつのあな。」
「な、なにー、負けただと、そんなばかな。」
ぼくはI君と仲がいい。馬が合うからいつも笑いながら話をする。
キーンコーンカーンコーン、キーンコーン
「さーてと、エラゴン、読もう。」
パラパラパラパラ・・・・・・・
ワイワイ、ガヤガヤ、ワイワイ。
「八時三十分なのに、朝の会、始めなくていいのかな。学級委員まで遊んでるし。」
八時五十分に先生が来た。みんなびっくりして、席についた。先生はぼく達をジロジロ見ている。にらまれているみたいだ。
「はやと、朝の会、やった。」
「まだ、やっていません。」
「なんで。」
「みんな、遊んでいたから。」
「なんだ。それ、注意していないのか。」
「はいそうです。注意していません。」
・・・教室の空気が凍りついた。
「そうか。みんな、そんなに遊びたいんだな。」
みんな、ギクッとしてかたまった。ぼくも心がビクッとした。
「そうか、そんなに遊びたいか。そんなに遊びたいのなら、勝手に遊んでなさい。」
ぼくが『先生は大変だな。気の毒だな。疲れるな。』と思ったとたん、みんながガタガタと立って友達のところへ行き始めた。 ぼくはしかたなく、国語の教科書を読んだ。M君とT君、Mちゃんはトランプ、YさんとKさんはトランプ、Y君とK君もトランプ。他には、かくとうごっこやじゃんけんをしていた。
先生は、みんなの様子をチェック表のようなノートに書いていた。先生はいかりで目がギロリとしていた。 ぼくはまずいと思って、国語の教科書の次に社会の教科書を読んだ。成績表にバツをつけられるかもしれない。
結局、一時間目はずっと遊び、二時間目の前に朝の会をした。先生の怒りは収まり、いつも通りの表情になっていた。先生は黒板のはしに、(朝の会できた)と書いた。
「先生、朝の会、できていないよ。」
「え、あ本当だ。ゴメン。」
「弘法にも筆の誤りだな。」
と誰かが言った。
「いやいや、チョークの誤りかな。」
と先生。
「さむー、何だ、今のおやじギャグみたいなのは。」
とみんな。
ザワザワ、ワイワイ、パタパタ。給食の時。
「Yちゃん、今、残したでしょ。」
「うん。」
「んじゃ、今残した二倍ね。」
「えー、そんなー、残すんじゃなかった。」
食器にグリーンピースとコーンの煮物が山盛りになった。Yはひんしの猫みたいにうなだれた。先生は、給食の時はみんながビクビクするほどこわい。
でも先生はいつもきびしいわけではない。いつもは笑顔を絶やさない、スマイルな先生だ。勉強を親切に教えてくれるし、生徒が困っていることによく気がつく。
生徒にとって、先生とは必要不可欠な存在だと思う。先生いつもありがとう。これからはもっとおもしろいギャグを言ってほしいな。
講評 kei
強く魅力的なテニスプレイヤーになってね。テニスを目指す子どもたちに夢と希望を与えてくれるような・・・。ウィンブルドンの大会で活躍しているところを、テレビで見る日がくるのを楽しみにしています。よいお知らせを聞かせてくださいね。
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