国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   知識の土台   紫式部

ヨーロッパで誕生した科学技術は世界に広がった。ヨーロッパにおいて科学技術は、自国の文化と同心円をなしていたのに対し、その科学技術を輸入した日本では、同心円を形成せずに、中心が多くある複合的な構造を形成した。鉄砲の発明を例に挙げると、ヨーロッパは主体が自己展開、つまり、「騎士」から「兵士」への変化だった。日本は出自はそのままに、つまり、武士のあり方のまま鉄砲という武器を駆使するようになった。外国の文化が日常的に流れ込んでくる今、自国の文化と共存できるような形態に形を変え他文化を取り入れていくべきだ。
 そのための第一の方法として自国のよさを学ぶことがある。自国の良さを知らなければ、安易に他文化を取り入れることにつながる恐れがある。まず、外国人は日本人が考えているよりも日本の文化に関心を持っている。そのことを認識しなければいけない。外国人が興味を持つ日本文化に、日本人自らが薄っぺらな知識ではあまりにもおそまつだ。外国人は日本人の力量を測るためにわざと社交の場で日本の文化について尋ねるというのは有名な話だ。外国人にしてみれば自国の文化も知らないのに他国と取引するのはもってのほからしい。また、私の学校にはアメリカから11人の留学生が来ている。感心したのは外国の子は生徒に何でもすぐに質問することだ。「これはなに?」とか、「どうして室内で靴を履き替えるの?」とかなり突っ込んだ話も聞いてくる。私たちにとっては当たり前の事全てが外国の生徒にとっては新しいものばかりであり新鮮なのだ。私たちは正確な情報を教えてあげる日本人としての使命があるとこのことを通して強く感じた。私たちはもっと文化についての正確な知識を深めることが大切かもしれない。
 第二の方法として上辺だけの模倣をしないことである。上辺だけまねをしても中身は空っぽの軽いものになってしまう。例えば日本にはいろんな国のレストランがあるのもそうだし、クリスマス行事の取り入れ方など、その最たるものだろう。日本人にとってのクリスマスとは、家族や恋人と過ごしプレゼントを交換し合う行事だが、欧米ではキリストの降誕を祝う祝日だ。このように他国の文化をかいつまんで、本来の意味を変化させた形で定着することが日本ではよくある。一方、他国の文化を上手に取り入れた例として、中国から伝わった漢字がある。日本人は漢字を訓で読み、大和言葉として使い、漢字から独自の組み替えをして平仮名を創った。これは外国の文化を日本の文化と融合させて創った世界に冠たるものである。
 確かに他国の文化をどんどん取り入れることは必要である。しかし、自国の文化を理解した上でその文化に合った取り入れかたをすることも必要だ。「理解するということは上辺をなぞることではなく、鉱脈を求めて掘り進めていくことである」というように、深い理解を土台にして異文化を取り入れる必要がある。

   講評   kira

 紫式部さん、こんにちは。この夏も頑張ろう。



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