創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   僕のプレゼント   本因坊

 あっ、やっぱりそうか。予想道理だ。(書き出しの工夫)
 クリスマスに近づいたある日のこと——。ふと物置部屋を覗いてみると、そこにあったのは綺麗な包み紙で包まれた大きな箱だった。普通、箱に包み紙なんかするかと思い、触れてみる。と、その時、その箱にヒントがあったわけでもないが、ふとあることを考えた。それは、もうすぐクリスマスであるということだ。もしかして、サンタクロースは実在しないのでは?と、丁度思っていた頃だった。その箱はそのままにして、クリスマス当日まで待つ。朝、一番乗りに起きて、廊下へ行ってみると、そこにあったのは、先日物置で見た、あの包装紙と同じ箱だった。やはりそうだったか。その事実が確信できるものとなった時、僕は真実を知ることが出来たという喜びと共に、やはりサンタはいないのかというがっかりした気持ちだった。幼稚園の頃は、サンタを信じていた。クリスマス・イブの日、夜も食事中にもかかわらず、廊下へと足を運んだ。たいていは無かった。翌日の朝も、一番乗りに起きてプレゼントを持って、リビングで鋏を使って開けた覚えがある。その頃は父も母もプレゼントを出すタイミングは難しかっただろう。
 僕は一度、夜中にこっそりと起きて、廊下へとプレゼントがあるかないか、見に行ったことがある。その日は、サンタは寝ない子の所には来ないという話を無視して夜中まで起きていた。父も母も寝ていた。見に行った。無かった。プレゼントは無かった。寝ればよかったなと思いつつ、頑張って起きていた。しかし、眠気に襲われた。眠気に負けた僕はそのまま寝てしまった。クリスマス当日廊下まで行って驚いた。あったのだ。プレゼントが、あったのだ。僕にドキドキ感や楽しみ、喜びを与えてくれたこのサンタだが、僕の頭からは、実際、消えてきている。サンタを信じないからだろうか。それとも……。(私よう)
 プレゼントというのは、一体、どのようなものなのだろうか。量が多ければ、室がよければ、どちらも違う。プレゼントの本質とはずれている。しかし、今の日本人は、このことを知らないのだ。時々、知り合いから、御中元などが送られてくるだろう。その中身を見て、これ、以前お店で見かけたよ、確か…500円くらいだったかなあ。ケチだねえ。何なのだろう。この会話は。聞いていると、腹が立ってくる。本当に重要なことを全く理解できていない。本当にプレゼントでの重要なことは、そのプレゼントにどれだけの思いが込められているかである。いくら質素なものでも、何でも良い。自分の思いが相手に届けば。そう。心が大切だ。
 繰り返すが、重要なのは心である。質も量も関係無い。物でなくてもプレゼントになる。だから、物ばかりに囚われず、その物に込められた相手の思いを読み取ることを決して忘れてはいけないのである。(一般化)

   講評   nane

 読み応えのある作文だね。どこかのエッセイコンクールなどに応募するとよさそう。
 しかし、そんなに低学年のころから、サンタの姿を見ようとしていたとは、やはり昔から好奇心が旺盛だったんだね。
 途中で入れたお中元の話も、本因坊君らしい。プレゼントをもらうのになれると、だんだん心よりも物の方が気になってくるというのは、人間の性質としてはやむをえないところがある。しかし、いつまでも心に感動する気持ちを持ち続けていたいね。
 サンタの話と、結びの心の話が、少し結びつきにくいか。
 初めに感想を考え、その感想に合うように実例をうまく表現していくといいよ。
 今回も力作。

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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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