国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   器械の進化と食文化   なまず

 ケーキミックスは大ヒットした。アメリカ国内で売りつくすと、ヨーロッパやオーストラリアにも進出した。ところが、ケーキミックスは日本の市場では完全な失敗だった。さっぱり売れなかった。日本の食文化におけるお米の重要さはいうまでもない。御飯をたくのと同じ器でケーキを作ると、バニラやチョコレートに汚染されてしまうのではないか。日本の主婦がひっかかったところはそこだった。(要約)
 僕は御飯をたく器具、つまり炊飯器で御飯以外のものを作ることを昔の人はなぜとんでもないことだと思ったのか不思議に思う。現在の炊飯器ではカレーを作ったりすることができたりする。僕の家では炊飯器を使わないので、カレーはフライパンとかで作っている。かなり大変そうである。炊飯器だったら、もっと余裕があっていいのになんで炊飯器を使わないのだろうか。きっと、便利な分電気代がかかるし、心がこもっていない御飯だからではないかと僕は思う。ところで、なんとなくだけれど僕は炊飯器は携帯電話に似ていると思う。なぜなら、炊飯器は昔はオール御飯を作るだけの器具だったのに、今はカレーなども作れる。そして、携帯電話昔は電話のみ。今は、メール、写真、動画、インターネット、曲、ゲームなどいろいろな機能がついているからだ。昔は携帯電話にカメラなんて前代未聞だったのではないかなと思う。炊飯器も昔は御飯以外のものを作るなんてとんでもないといわれていたところが似ていると思うのだ。(体験実例)
でも、昔の人の意見はものすごく正しいと思う。携帯電話は通話とメールだけできればいいと思う。炊飯器も御飯が炊ければ、あとは硬さの調節や炊ける速さだけが進化すればよかった。今は、携帯電話は「携帯メール、ゲーム、インターネット、ミュージック」という名前がふさわしい。機械は進化するにつれて実際はどういうときに使うための物なのかというのが分からなくなっている。これ以上製品が進化すると、大半のものがなくなってしまうかもしれないから進化にはできるだけ気をつけてほしい。
 食文化というのはいろんな国によって違う。食文化とは食べ物や食べ方、食べ物の処理しかたも入るかもしれない。日本人とインド人の米の食べ方を比べてみる。日本人は普通はしを使って御飯を食べる。しかし、インド人はなんと!手で御飯を食べる。僕がもし手で御飯を食べたら親や周りの人に注意されるだろう。手は不清潔だからだ。洗ったって菌がいるかもしれないし、食中毒になるかもしれない。でも、インド人は物(はし)のほうが不清潔で手のほうがきれいだというのだ。僕は、この話を初めて聞いたとき、おかしいと思った。家では、手は汚いと習っているのに手で食べるほうがきれいなんてありえな〜〜〜い。(ユーモア表現)逆にインド人が日本ははしで食べるほうがきれいといったら、きっと仰天だろう。
 僕は、炊飯器でカレーを作れることをしってすぐに携帯電話を思いついた。進化しすぎると、役に立たなくなるものがたくさん出てくると思っても、世の中はどんどん進化していろいろな機能がついて一つのもので何でもできるものが増えてきている。だからといって、進化するのが悪いとはいってない。でも、機能を増やすよりもっと正しい進化というものがあるのではないかなと思う。それから、文化の違いには、これからものすごく驚くことがまだまだありそうだ。人間にとって食文化とはその国の個性を出すすばらしいものだと思う。(一般化の主題)
「今日の御飯は何?」
と僕が聞くと、
「今日はカレーを作るよ。」
とお母さんが答えた。
(炊飯器でやれば簡単なのに・・・・・)
と思ったが、
(手作りだからお母さんのカレーは美味しいんだ。)
と思い直した。
楽しそうに料理をするお母さんを見ていると、炊飯器のことなんか忘れてしまった。

   講評   kaki

【1段落目】
簡潔に要約ができました。
【2段落目】
「……昔の人はなぜとんでもないことだと思ったのか不思議に思う」と、初めに長文を読んだ素直な感想が書けたね。このあとの文とのつながりを考えると「……なぜとんでもないことだと思ったのか理由を考えてみた」とした方が、流れが良くなると思います。
「僕は炊飯器は携帯電話に似ている」という発想が実におもしろい! よく気がつきました。誰もが知っている身の回りのもの、今後も進化し続けていくと思われるもの、という点からからも、ぴったりの例が挙げられました。進化しすぎた携帯電話から、今後の電化製品における問題点にまで話を広げたところがすばらしいです。「なんとなくだけれど」の言葉を入れないほうが、読み手に説得力を与えることができるよ。
【3段落目】
国によって食文化がちがうことを「日本とインドのお米の食べ方」を例に挙げて、書くことができました。自分がインド人のように手で食べた場合、また、その逆にインド人がはしを使った場合と、想像した話を入れたところがいいね。
【4段落目】
進化を続ける電化製品について、機能を増やすだけがいいことではないと、大切なことに気がついたね。「正しい進化」とは何かという問題意識をつねに持っていてくださいね。
「人間にとって食文化とはその国の個性を出すすばらしいものだと思う」と一般化の主題もうまくできました。
結びの文は、文句なしの出来栄えです。

本文に項目シールの内容を入れるとき、感想文の場合(要約)、作文の場合(書き出しの工夫)、(体験実例)、(ユーモア表現)、(一般化の主題)という語句で入力しよう。そうすると、山のたよりで◎が表示されます。今回は、こちらで直したので、参考にしてね。
題名の「器械」は「機械」が正しいよね。

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