創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   親子関係   サニー

 人間は他の人間を自由に選び、交わることが出来る。友人、恋人、夫婦でさえも、それぞれ当事者の自由な選択によって成立している人間関係だ。しかし、血縁関係だけは例外だ。人は生まれた瞬間に、親子の関係は宿命的に与えられてしまっている。自由な人間関係の中で、親子関係だけはどうにもならない。最近の親子の中には、経験が全く異質化していたり子育ての伝統がなくなっていたりして親子の間に問題が生じてきている。完全な保護者・教育者としての親と、完全な被保護者・生徒としての子という安定した関係はグラつき、親子の間には一種の緊張関係が生まれてゆく。<要約>僕は、良き伝統があり、新しいことにも目を向ける、時に厳しく、時に優しい親子関係がいいと思う。
 その第一の理由は、よき伝統があったほうが、歴史的なロマンを感じるし、問題になりにくいからだ。大昔の原始時代の頃には、父が息子に鹿や猪の狩り方を教え、母が女の子に木の実採りや機織の仕方を教えるというような単純でそのままの伝統が何万年も続いた。この変わることのない伝統の中で、このような親から子への伝承は、親子の間で問題にならなかった。しかし、今の時代は違う。新しいものがたくさん出てきて、時代についていくことが大変になっているからだ。そして、時代について来られない親が、子の行動を問題化して親と子の間に溝が出来る場合が多いと思う。例えば、母から聞いた話だが、母のお兄さんは中学生の頃、人よりも先駆けて新しいものを取り入れる人だったらしい。親は、お兄さんが銀縁メガネ、ラッパのジーパンを身につけた時、親はとまどい、ビートルズのレコードを聞き始めた時は、不良になったと悲しんでいたそうだ。今になってみると、とてもおかしな話だが、その時の親はおおまじめだったそうだ。他にも、父の妹が茶髪にした時、祖母は眉をひそめて露骨に嫌な顔をしたが、その後間もなく、世の中皆が茶髪にするようになり、いつの間にか、娘のことをよく思っていなかったことなど全く忘れてしまったかのように、当たり前のように自分も茶髪にそめるようになった。しかし、僕の家族は、家族全体が時代についていけていないので、親子の摩擦は今のところなく、バランスが取れていていいのだと思う(笑)。
 第二の理由は、親が厳し過ぎると子供は反抗するし、優しすぎると子供がだらしなくなるからだ。僕は、それが6:4の割合が望ましいと思う。子供第一の親が子供のことに手を出し過ぎると、子供は親を利用して甘えるようになってしまい、自立心が育ちにくくなる。子供には、なめられないことが大切だ。
 確かに、親が世話し過ぎると子供は反抗期に限らず、
「うっとうしい。」
とか、
「うざい。」
というような感情が湧いてくるかもしれない。また、「脱皮できない蛇は滅びる」という名言もあるように、親も時代についていくことも大事だ。だから、僕は、よき伝統があり、新しいことにも目を向ける、時に厳しく、時に優しい親子関係がいいと思う。これからは、もっと社会メディアに目を向けていきたいと思う。

   講評   komiko

 サニーくん、こんにちは! いよいよ楽しい夏休みですね。たくさんの素敵な思い出ができるといいですね。

 「要約」を工夫をして上手くまとめられていますね。「是非の主題」で「僕は、良き伝統があり、新しいことにも目を向ける、時に厳しく、時に優しい親子関係がいいと思う。」と書いて、続いての「理由一」では「よき伝統があったほうが、歴史的なロマンを感じるし、問題になりにくいからだ。」と挙げてくれました。実例では時代について来られない親が、子の行動を問題化して親と子の間に溝ができるという社会実例を挙げて、具体例としておじさまやおばさまが新しいものを取り入れると眉をひそめて露骨にいやな顔をされたことをていねいに書けています。「理由二」では、「親が厳し過ぎると子供は反抗するし、優しすぎると子供がだらしなくなるからだ。」と自分の意見をしっかりと考えた「実例」が書けました。「反対意見への理解」「名言の引用」「是非の主題」「これからの決意」の四つのステップが入れられました。よく考えて是非の主題を工夫できましたね。

 次は清書ですが、お休みされるのでしたね。どれもがんばって意見をまとめてくれましたが二週目の「情報の消化吸収」などよいかと思います。

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